昨年3着のストレイトガール、雪辱果たせず

　日本から大挙10頭が遠征した今年の香港国際競走。1日のレースにおける日本からの海外遠征では、2006年のドバイ、そして昨年末の香港の9頭を上回る過去最多頭数。そして10頭中6頭がディープインパクト産駒という、世界に向けて日本が誇るディープインパクト産駒の品評会の様相でもあった。

　そして結果は、モーリスが香港マイルを、ディープインパクト産駒のエイシンヒカリが香港Cを制し、2001年に香港国際競走全4レース中3レースを日本馬が制して以来の快挙となった。

　日本馬の出走がなかった香港ヴァーズ(2400m)は、凱旋門賞2年連続2着でこのレース連覇を狙ったフリントシャーとの一騎打ちを制したのがハイランドリール。アイルランド調教の3歳馬ながら、愛、英、仏、米、豪と転戦して、香港で6カ国目の出走。アメリカのセクレタリアトSに続くGI・2勝目となった。

　そして上位4着までをヨーロッパからの遠征馬が占めたように、やはりこのカテゴリーはヨーロッパ調教馬が強い。日本からも遠征していればと毎年思わせるレースだが、ジャパンCと有馬記念に挟まれる日程では、一線級の遠征は難しいのだろう。

　続いて行われた香港スプリント(1200m)は、やはり地元香港馬が強く、単勝一桁台の人気を集めた3頭での決着。大外14番枠からのスタートでも押してハナを奪ったペニアフォビアが逃げ切った。昨年の香港スプリント、今年のドバイ・アルクォーズスプリントで2着があり、香港ローカルのGI勝ちはあったものの国際GIは初勝利となった。



　前哨戦のジョッキークラブスプリントを制して単勝1.8倍の断然人気に支持されたゴールドファンは、ゴール前差を詰めたものの1/2馬身差で2着だった。

　外国馬の最先着は、ブリーダーズCターフスプリントを制したアメリカのモンゴリアンサタデーが5着。アメリカ調教馬といっても、調教師も馬主もモンゴル人。ブリーダーズCに続いて、モンゴルの民族衣装を着ていた馬主関係者が場内で目立っていた。初めての国外遠征に加え、初めて経験する右回りのコースで、勝ち馬から4馬身1/2差は健闘と言っていいだろう。

　そして日本から遠征した3頭は、ミッキーアイルが7着、昨年3着だったストレイトガールが9着、サクラゴスペルが12着という結果。

「行ければ行きたいと思っていた」(浜中騎手)ミッキーアイルだが、大外から譲らない構えでハナを取りきった勝ち馬の2番手。直線を向いたところまで直後を追走していたが、徐々に離され、勝ち馬からは5馬身1/2離されてのゴールだった。音無調教師は、