「癖がなくてとても乗りやすい」モンサンカノープス
美浦の牧光二厩舎に所属していたモンサンカノープス(船橋・川島正一厩舎)が、南関東で連勝街道を突き進んでブレイク中です。中央時代は3歳未勝利戦を1勝し、芝の中・長距離戦を中心に使ってきた馬ですね。
昨年夏から南関東の一員になり、初戦は前が壁になる大きな不利があって2着に敗れましたが、それから7連勝中。
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前走のチバテレ盃のパドック。転厩初戦は529キロでしたが、555キロと30キロ近く増えました。パドックでも雄大な体はひと際目立ちます
「ダートが合ってくれればとは思っていたけど、こればかりは走ってみないとわからなかったから。その馬の持っている適性の能力を伸ばすにはどうしたらいいのか、1頭ずつ必要な栄養素や調教量などを見極めながら進めているけど、うまくはまってくれたね。
(モンサンカノープスは)骨量があって骨太で関節もしっかりしていたから、オーバーホールをしながら体つきがどんな風に変わっていくのかなって思っていた。中央と地方の馬の作りはもちろん違うし、今はうち仕様に変わってくれて結果を出してくれるのはうれしいね。馬に恩恵を受けて仕事をさせてもらっているから、常に馬に感謝」(川島調教師)
前走の準重賞・チバテレ盃は、モンサンカノープスの他にも、アンコイルドやハーキュリーズ、ハブアストロール、ガンマーバースト、カネトシディオス、タマモマーブルと中央出身馬が多数出走していました。
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チバテレ盃のゴール前。矢野貴之騎手を背に2着馬に3馬身差をつける圧勝でした
モンサンカノープスは矢野貴之騎手を背に4、5番手外目を追走していくと、最後の直線で先頭に立って後続馬を楽に突き放していき、重賞戦線でも活躍しているグランディオーソに3馬身差をつける圧勝でした。
馬体重はこの馬にとって過去最高の555キロ。転厩初戦時は529キロだったので、一戦ごとにどんどん増えています。
「跨っていてもムキムキしているのがわかって、今回は特に体が大きくなったなぁって感じましたね。抜け出したら遊んでいるくらいの余裕があったし、予想以上の強さでした。どんな競馬でもできるし癖がなくてとても乗りやすい馬です」(矢野貴之騎手)
担当の秋葉文勝厩務員は上山競馬場出身者で、船橋に来てからはトーセンジョウオーやマンオブパーサーなどで重賞勝ちを収めてきました。
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常に舌を出している姿もモンサンのチャームポイント。担当の秋葉文勝厩務員は上山競馬場から船橋競馬場にやって来て、トーセンジョウオーやマンオブパーサーなどを手掛けた方です
「カイバ食いがすごくよくて、いい意味で全部が実になってくれますね。特に首やお尻などのハリが違います。最初は休み明けだったのでモサーッとして大人しかったですが、今は気合いのりも雰囲気も変わってきました。競馬前はピリピリしていますが、競馬が終わると甘えてくるし、すごくかわいい馬ですよ」(秋葉厩務員)
チバテレ盃優勝馬は重賞・報知グランプリカップへの優先出走権もありましたが、まだA2クラス(あと135万円でA1へ)のために、まずは自己条件を使っていく予定だそうです。
関わる人たちはもちろん、「この馬で重賞を勝ちたい」という思いで取り組んでいるだけに、この後はどこから重賞路線を歩んでいくようになるのかワクワクします!
順調にトレーニングを進めているクラージュドール
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担当の多田圭治厩務員は川島正一調教師の父・正行調教師の下で、サプライズパワーやマズルブラスト、サクラハイスピードなど数多くの名馬を手掛けている方です
さて、栗東の池江泰寿厩舎で5勝を挙げたクラージュドールが、モンサンカノープスと同じ船橋の川島厩舎に仲間入りをしていますよ。入厩してから約2週間が経ち、順調にトレーニングを進めているそうです。
「ダートグレードレースも意識できるくらいの能力はあると思う」(川島調教師)
クラージュドールは2月17日の報知グランプリカップ(船橋1800m)を使い、大目標は3月9日のダイオライト記念(船橋2400m)になるそうです。
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『(クラージュドールは)いつもこうやって舌を折り曲げてるよ(笑)』と多田厩務員。参考までに、同じように中央からやって来て仲間入りしているトーセンアドミラルと、父(キングカメハメハ)と母父(サンデーサイレンス)が一緒なんですが、顔つきとこうやって舌を出すところ(アドミラルは折り曲げないでペロリンと出しているとか)がそっくりだそうです。これも血統ですか?(笑)
これから南関東の一員としてどんな存在感を示していくのか楽しみにしたいと思います!
次回は2月8日(月)にお会いしましょう!