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見逃せない第1回東京&第2回京都競馬

  • 2016年01月30日(土) 12時00分


春のクラシックへ向け重要なレース開催

 正月の第1回中山&京都開催はあっという間に終了。今週から第1回東京&第2回京都競馬が始まります。

 この両開催は、今年のクラシック戦線へ向けて見逃せないレースが組まれています。そう、共同通信杯、きさらぎ賞、クイーンC、エルフィンSなどです。ご存知のとおり、これらのレースから皐月賞、ダービー、桜花賞、オークスで馬券に絡んだ馬が数多く輩出されています。備忘録の意味も込めて、06〜15年の10年間の実績をまとめてみました。

 まず、共同通信杯出走組。同レースの勝ち馬では、12年のゴールドシップ、14年のイスラボニータが皐月賞馬になりました。2着馬の中からも、12年のダービー馬ディープブリランテと去年の2冠馬ドゥラメンテが出ています。そのほか、ここを走って皐月賞、ダービーで3着以内に来た馬が6頭いました。

 次にきさらぎ賞。ここ10年に限ると、こちらの勝ち馬はなかなか春のクラシックレースを勝てていません。去年のルージュバックがオークス、12年のワールドエースと06年のドリームパスポートが皐月賞、09年のリーチザクラウンと07年のアサクサキングスがダービーでそれぞれ2着と、惜しいところまで行ってはいるのですが。でも、2着馬からは06年の2冠馬メイショウサムソン、3着馬からは11年の3冠馬オルフェーヴルが出ました。このレースを走った馬で皐月賞、ダービーで馬券に絡んだのは、上記のほかに4頭います。

 一方、牝馬のクイーンCからは、去年の2着馬ミッキークイーンがオークスを制覇。ほかに、桜花賞、オークスで3着以内に来た馬が6頭いました。

 エルフィンS1着馬では、11年のマルセリーナが桜花賞に優勝、09年のレッドディザイア、15年のクルミナルが桜花賞とオークスでともに馬券対象になりました。また、08年の3着馬レジネッタは桜花賞優勝→オークス3着と好成績を挙げています。

 3月のトライアルレースから年明けのレースを走り始め、クラシックの上位を賑わせた馬も多い中で、上記4レースの出走組はかなり頑張っていると言えるでしょう。

 さらに、1回東京&2回京都の500万条件戦や未勝利戦などに出ていた馬の中からも、クラシック上位馬は現れています。たとえば京都のこぶし賞の勝ち馬。13年のメイショウマンボはオークスを制し、10年のオウケンサクラは桜花賞で2着に来ました。

 去年のドゥラメンテは、共同通信杯の前に1回東京2日目のセントポーリア賞を走って2勝目を挙げた馬。06年の桜花賞馬キストゥヘヴンのように、1回東京8日目の未勝利戦2着で、まだ勝ち上がれてもいなかった馬もいます。

 春のクラシックの優勝馬はもちろん、2、3着に来そうな馬を記憶にとどめておくには、この時期の競馬(再来週始まる第1回小倉開催も含む)を見逃すべからず、ということかもしれませんよ!

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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