▼阪神JFは直線の二枚腰で後続を完封した“実戦横綱”メジャーエンブレム
横綱メジャーエンブレムは、若かりし頃の白鵬のように、土俵に上がったライバルたちを、ポコポコと自身の力でなぎ倒してきた実戦横綱。オークスはともかく、少なくとも桜花賞までは大崩れは考えにくい。
ひも解けばスタートは昨夏の6月。東京・芝1800mを、11秒4-11秒0-11秒4という快ラップで快走し、次走のアスター賞も時計こそ1分36秒5と平凡ながら、中山の急坂を11秒3-11秒3で軽々と登板。
アルテミスSは、外目の15番枠も影響したか。前半59秒9というスローを我慢しきれず2着惜敗。伏兵デンコウアンジュの小手投げをくらってしまったが(笑)、内外離れていなかったら、また結果も違っていたかもしれない。11秒9-11秒1-11秒2という上がりラップも、負けて強しを思わせた。
なんて、急いてしまったアルテミスSの敗戦を糧に、阪神JFはチップを被る調教も課し、2番枠からポンと好スタートを切り、テンの2F目が10秒9。誰かお先に行くならどうぞどうぞ。他馬の動きを見ながら二番手に控え、直線は二枚腰で2馬身差の完封。ラスト1Fは12秒6を要したものの、1分34秒5という時計は、ラップ形態こそ異なるものの、次週の朝日杯FSに0秒1遅いだけ。牝馬限定のマイル路線を歩めば、普通に桜花賞ロードも安泰だろう。
阪神JFの2馬身差は、決定的な現状での力差。2着のウインファビラスも、3着のブランボヌールやペプチドサプルなどの阪神JF組は、アルテミスSのデンコウアンジュのように、メジャーエンブレムの何かしらの油断みたいなものに恵まれない限り、逆転は厳しいように思う。
となると、対抗横綱はメジャーとの対戦がない、瑕疵の少ないキャリアの浅い新勢力ということになるが