■東京新聞杯(G3・東京芝1600m)フルゲート18頭/登録14頭
【コース総論】東京芝1600m・コースの要所!
★人気馬の信頼度は「並」程度で、中穴から入る馬券に妙味がある。
★枠番の内外を気にする必要はないが、あえていえばセンター有利。
★差し優勢のコースで最速上がり馬の強さも強烈。逃げ馬はキツい。
今春も、安田記念やNHKマイルカップなど、数々の頂上決戦が行われる東京芝1600m。14〜16頭立てにおける平均配当は、単勝1045円、馬連5305円、3連複2万731円と、高くも低くもない水準である。また、人気別成績にもとくに偏りは見られず、人気馬から人気薄まで、まんべんなく馬券に絡んでいる印象。「やや穴狙い」のほうが、好結果を呼び込めそうなコースだといえる。
いくつものG1が開催されるチャンピオン選定コースでもあり、枠番による有利・不利はほとんどなし。内外を4つのゾーンで区切って比較しても、連対率や複勝率に大きな差は見られない。枠番値は外枠がやや低く、勝率や連対率はセンター枠番がわずかに優勢も、「フラット」と考えてまったく問題ないレベルである。
脚質は差し優勢で、ハナを切った馬が残るのは非常に難しい。信頼度の面でも回収率の面でも「中団からの差し」が優秀で、もっとも多いのは「差し→先行」での決着。4コーナー11番手以下からの追い込みも届くが、信頼度の差を考えるとやはり、中団より前のポジションが取れる馬から入りたいところだ。
【レース総論】東京新聞杯(G3) 過去10年
・レースの要所!
★1番人気は1勝2連対と低信頼度。4番人気以下の取捨が勝負を決める。
★コースデータよりも格段に内枠有利。フルゲート以下でも内を重視。
★近走の格や実績よりも、若さや勢い、順調さのほうが問われる一戦。
平均配当が単勝1410円、馬連1万2249円、3連複7万4150円と、コースデータよりも大幅にアップ。1番人気[1-1-2-6]、3番人気以内[4-4-3-19]と人気サイドの信頼度が低く、馬券に絡んだ馬のキッチリ半数が、4〜9番人気のゾーンに集中している。波乱傾向が強いレースであるのは間違いなく、思いきった買い目を構築するのもアリだ。
枠番は完全に内枠有利。開催時期の影響が強いようで、こちらも傾向がコースデータとはガラッと変わった。単純な内外の比較でも、平均人気がほぼ同じなのに平均着順には1.5もの大差が出ており、複勝率や回収率も内の圧勝。内枠のメリットを生かせる脚質の馬であれば、さらに期待できそうである。
脚質についても同様で、圧倒的に差し優勢だったコースデータからガラリ一変。ハナに行った馬は相変わらず厳しいが、好位勢はかなり健闘している。後方から追い込んだ馬が勝てていないのも特徴で、勝ち負けには「中団より前」のポジションが必要。土曜日の馬場バイアス次第では、先行勢から勝負したほうがいいかもしれない。
年齢別では、7歳以上の高齢馬が大不振。また、前走クラス別で前走重賞組、とくに前走G1組がイマイチであるのも特徴だ。あとは、休養明けの馬も成績は不振で、「順調に使われてきた前走でもマイル戦に出走している継続騎乗の馬」が好成績。つまり、戦ってきたレースの格よりも、順調度や勢いを重視すべきである。
【馬場&血統総論】・現在の馬場
Dコース継続。日曜日になって前が残る展開が増えた印象を受ける。
・天候予測
降雨はなさそうだが週末の最低気温は氷点下。路面はかなり硬い。
・注目血統
ディープインパクト産駒◎、ダイワメジャー産駒○
先週土曜日は差しがバンバン決まっていたのだが、馬場が乾いた日曜日になって、先行勢が勢いを取り戻している。そして今週だが、降雨や降雪はなさそうだが、気になるのが冷え込みの厳しさだ。最低気温は氷点下で、かなり堅い馬場になる可能性が大。時計が速く、前が止まらない展開になるケースも十分に考えられる。
血統面は、ディープインパクト産駒とダイワメジャー産駒をプラス評価の対象に。ステイゴールド産駒やゼンノロブロイ産駒、マツリダゴッホ産駒なども内容は悪くはないのだが、褒めるほどでもない。だからといって、ディープ産駒やダイワメジャー産駒を持ち上げすぎてもダメ。「少しだけ有利」くらいがいい塩梅だろう。
★出走登録馬・総論×各論 香港マイルでもいい末脚を見せたダノンプラチナや、現在3連勝中と勢いに乗るダッシングブレイズ。さらにトーセンスターダム、グランシルク、スマートレイアーなど、なかなか面白そうなメンバーが登録してきた今年の東京新聞杯。波乱傾向の強いレースでもあり、馬券的にも面白そうな一戦である。
トップ評価は、前走でニューイヤーSを制している
ダイワリベラルだ。「前走で芝マイルのオープン特別に出走していた、中3週で出走する鞍上が継続騎乗予定の5歳牡馬」であり、ダイワメジャー産駒であるのも多少は強調材料。さらに人気や脚質なども傾向に合致と、プロフィル面は完璧。かなり楽しみな一戦となった。
二番手評価に
ダッシングブレイズ。「格より勢い」のレースであるのは前述した通りで、その他の項目もプラス評価のオンパレード。過剰人気になりそうなのが懸念材料だが、コース実績もあり、鞍上も好調な浜中ジョッキーが継続騎乗予定と、非常に買いやすいパターンである。こちらも、1着を狙えるプロフィルの持ち主だ。
少し離れての三番手評価に、
グランシルク。前走はダイワリベラルに後れを取ったが、能力ではなく展開で負けたという内容。決め脚のある馬だけに、今回のコース替わりは大きなプラスとなる。詰めの甘さを補えさえすれば、その力はここでも上位。少し人気を落としてくるようであれば、なおさら面白い。
以下は、四番手にダノンプラチナ、五番手にトーセンスターダム、六番手にアルマワイオリという評価の序列。ただし、枠番による影響が大きなレースであるため、それ次第では評価はかなり入れ替わる可能性アリだ。ひとケタ馬番に入れば、ダイワリベラルから流す馬券で勝負の予定。資金配分に強弱をつけて、2〜3着は手広く流したい。
■総論×各論・先週の馬券回顧
東京11レース 根岸ステークス(G3)
1着 15モーニン
2着 08タールタン
3着 02グレープブランデー
とりあえず、アンズチャン人気しすぎ。推しておいて言うもアレだが、3連単の合成オッズでも8.2倍の4番人気とは、さすがに驚き。じゃあサクラエールから……と思ったら、こっちも似たようなモンだった(動揺)。さらに追い打ちをかけたのがサクラエールの出遅れで、しかも前残りの決着。データを信じて勝負したという方には、申し訳ないとしか言いようがないデス。
※コース&血統データは2013年以降、レースデータは2006年以降が集計対象
※枠番値は、当該枠番における「平均人気−平均着順」を表すもの。プラスの数字が大きければ大きいほど、人気よりも上の着順に来ていることになります。