▲ドバイターフで初のGI制覇に挑むリアルスティール。娘が明かす矢作師の思いとは
日本時間26日の深夜に行われるドバイ国際競走・ドバイターフ(メイダン競馬場・芝1800m)に、唯一の日本馬として挑むリアルスティール。
自身初のGI制覇を懸けて臨む大舞台を前に、同馬を管理する矢作芳人調教師のご息女で、グリーンチャンネルのパドックリポーターを務める矢作麗さんに「応援コラム」を寄稿いただきました。
リアルスティールの素顔やドバイターフへの期待、そして麗さんだけが知る矢作師の思いを記してくれました。
リアルスティールの夢は、きっと世界の大舞台で――
「ディープブリランテの次にダービーを勝てる馬がいる」 いつの日だったか、父は私にそう話してくれました。その表情は嬉しそうでありながらも、自信に満ち溢れていて…私がリアルスティールの存在を知ったのはそのときでした。ふと、ディープブリランテの応援へ初めて府中にダービーを見に行ったときを思い出し、「あの感動がまた味わえるんだ」と心が踊ったことを今でも覚えています。
リアルスティールは獣医さんからも「心臓が強い」と言われる程の強心臓の持ち主でにんじんが好き。性格は大人しくはなく、レース前からやる気を見せる。その分、気持ちが入りすぎるところがあるそうですが、
「イレ込みもある程度は必要だ」と父は言っていました。
そんな彼は、デビュー2戦目でディープブリランテが勝てなかった共同通信杯を制するなど、厩舎の期待通りの活躍を見せてくれました。
クラシック初戦の皐月賞ではドゥラメンテに完敗したものの、鞍上の福永祐一騎手が「馬のエンジンに体がついてきていない。これからもっと成長するよ」と話してくれ、ダービーを勝てる見込みがあるんだと思うと、悔しくはありませんでした。
ダービーは成長途上の3歳春の時点においては最高の状態だったそうですが、またもやドゥラメンテの後塵を拝し、4着と完敗。リアルスティールのダービー制覇の夢は叶いませんでした。
その後の菊花賞では、父の周りにピリピリした空気が漂っていて、それほどリアルスティールという馬に大きな期待を抱いていることがわかりました。
父は以前から