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【同期対談】小崎×松若×義『意外!? 好きなタイプは掛かり気味の馬』

  • 2016年03月30日(水) 18時00分
引っかからないようにいろいろな工夫をしている3人ですが、それぞれやり方は違うようです…


今回のテーマは『好きなコース&脚質』、『好きな馬のタイプ』です。引っかからないようにいろいろな工夫をしている3人ですが、それぞれやり方は違うようです。その方法とは!?
(取材・文/大薮喬介)


後方から追い込む時はワクワクする!?

――続いてのテーマは『好きなコース&脚質』です。

小崎 やっぱり勝っていると好きになるよね。

 俺は小回りかなぁ。

松若 俺も!

小崎 2人とも小回りなんだ。勝っているから?

 広いコースだと、やっぱりごまかしが利かないから、強い馬が勝ちやすいでしょ。でも、小回りだと、乗り方次第で少し足りない馬でもチャンスは出てくるからね。

小崎 俺は、昔は小回りのほうが好きだったけど、最近は広いコースが好きなんだよね。京都と阪神で勝つと気持ちがいい!

キシュトーーク

小崎ジョッキー「最近は広いコースが好きなんだよね。京都と阪神で勝つと気持ちがいい!」



松若 それもわかる。しかも、乗りやすいしね。

小崎 そう、乗っていて気持ちがいいよね。

松若 脚質でいえば、俺は先行、好位かな。

小崎 2人とも周囲からは逃げ、先行というイメージがついているよね。

 そうやなぁ、俺も先行かな。

松若 今の競馬はペースが落ち着きやすいから、必然的に前にいくほうが有利になるからね。あっ、そうなると、好きな脚質とは少し違うか。

――本当はこういう競馬がしたいというのはあります?

松若 それは、やっぱり後方から追い込むと気持ちがいいですよね。他が止まって見えますから。

 風馬が乗ったオウケンダイヤとかそうだったよね。

――後方にいて届かないかもとか思ったりして、ドキドキしたりはしないんですか?

小崎 むしろ逆です、ワクワクします!

松若 そうそう、手応えがあったら、「よしよし、どれだけ伸びるんだろう」って楽しみのほうが大きいよね。

 わかる! 追い込みは気持ちいいよな!

――では、『好きな馬のタイプ』はありますか?

小崎 相性がいいなと思うのは、ちょっとだけ掛かり気味の馬ですね。

 うん、ズブい馬よりは掛かり気味の馬のほうがいいな。

松若 俺も!

小崎 人気がなくても手応えを殺さずに行けば、なんとかなるかなと思うことが多いんだけど、みんなそうなんかな?

 抑えるよりも、動かすほうがしんどいしね。

松若 それはそうだけど、それを言ったら(苦笑)。

――ズブい馬は難しいのですか?

小崎 調教には乗っておきたいですね。攻め馬で特徴を掴んでいれば、本番でも動かせることが多いですから。

 デムーロジョッキーは、ズブい馬を動かすのが上手くない?

キシュトーーク

義ジョッキー「デムーロジョッキーは、ズブい馬を動かすのが上手くない?」



松若 ああ、確かに。

小崎 それだけ騎坐がしっかりしているんだと思う。

 ズブい馬の中には道中手応えがないのに、直線に入って伸びることもあるよね。

松若 いる、いる。馬が遊んでいるというか、本気を出していないことはあるよ。

 ハミをかけ直したり、ムチを入れてみたり、返し馬でも先に入れて気合を入れてみたり、いろいろと試したりするけど、これはもう感覚になっちゃう。

松若 俺は声をかけたりもするよ、「チチチッ」とか、舌鼓(ぜっこ)したり。

小崎 俺もめっちゃ声を出すけど、声を出す時は自分のためでもない?

 どういうこと?

小崎 「ホーー」と優しい声を出すことで、肩の力を抜いて扶助も優しくなるように意識するというか。馬にも人にもという気持ちで、俺はあえて声を出してる。

松若 「ホーー」とは出さないな。どっちかというと、俺は引っかかっている時は息を吐いている感じで「フーー、フーー」って感じ。

 そうなんだ。俺は引っかかっている時でも声は出さないな。

松若 英真は引っかかっていてもそう見せないんだよ。

小崎 そうかも。

 力では抑えていないよ。まぁ、それが良いとは限らないんだけど。

小崎 馬に声をかける時、めっちゃ関西弁にならない?

松若 めっちゃなる!

小崎 普段以上にコテコテの関西弁になるんだよね。

松若 わかる、わかる(笑)。「アカンって」とか、「もうエエって」とか(笑)。

小崎 英真は、鹿児島弁出ないの?(笑)

 出ないよ! 普段から鹿児島弁使ってないんだから。

小崎 九州産馬に鹿児島弁で言ったら、効果あるかもよ(笑)。

松若 関東馬には関東弁とか?

小崎 馬は人間の表情も読み取れるらしいから、声がけも大事なんだよ、きっと。

――人間を下に見ている馬もいるそうですが、そういった馬を叱ったりするのは難しいですか?

小崎 難しいですね。僕は馬を叱ったりするのがなかなかできないです。

 女の子(牝馬)なら、余計だよね。

松若 「うるささ」でも2種類、あるんですよ。人間を舐めている「うるささ」と、走らなくちゃいけないと興奮している「うるささ」があるんです。そこを上手く判断して、舐めている馬は叱らないとダメですし、気持ちがあせっている馬は落ち着かせてあげたりしているんです。

キシュトーーク

松若ジョッキー「『うるささ』でも2種類、あるんですよ」



――どちらなのかはわかるものなんですか?

小崎 感覚ですが、わかりますよ。

――ちなみに、人間を舐めている時の仕草って、どんな感じなんですか?

 わかりやすいのは立ち上がったりする時じゃない?

――ああ、ゴールドシップのような。ハクサンムーンが返し馬でぐるぐる回るのはどうなんです?

松若 あれは、ただのクセなんじゃないですかね。たぶん、ルーティンです(笑)。

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