「まだ秘めているものはある馬」
こんにちは!ゴールデンウィーク真っ只中、皆さんはいかがお過ごしでしょうか。南関東競馬は船橋開催中で、2日から5日までが昼間開催、6日がナイター開催になりますので十分にお気をつけください。
5日に行われるかしわ記念(船橋1600m)の枠順も発表されました。かしわ記念史上最強とも言われているような豪華メンバーが中央からやって来ます。
しかし、南関東勢もNARグランプリ2015の年度代表馬に輝いたハッピースプリント(大井・森下厩舎)と重賞6連勝中のソルテ(大井・寺田厩舎)が初対決で、大いに盛り上がっております!ハッピー、ソルテ、頼みましたぁ!!!
さて、このコーナーは中央卒業生で今は南関東で頑張っている馬たちをご紹介しているので、同じくかしわ記念に出走するタイムズアローを中心にお届けしましょう。
最終追い切りで馬場入りするタイムズアロー、調教パートナーの西村栄喜騎手がレースでも騎乗することになりました
タイムズアローは栗東の松田博資厩舎に所属し5勝を挙げて、オープンレースを中心に走ってきました。現在は船橋の川島正一厩舎の一員になって、前走の報知グランプリカップは真島大輔騎手とのコンビで優勝し、念願のタイトルホルダーの仲間入り。以前のリスタートでも書かせて頂きました。
その後はかしわ記念を目標にじっくりと調整が続けられ、今回は真島騎手が怪我でお休み中のために、調教パートナーでもある西村栄喜騎手との初コンビ。調教でもレースでも非常に気の難しい馬だけに、普段乗り慣れている西村騎手が抜擢された形です。
「こうやってチャンスを頂けたことはうれしいですね。状態は変わらずにいいですし、馬の気分を損ねないように恥ずかしくない乗り方をしたいです」(西村騎手)
追い切りを終えて、馬房で一服中のタイムズアロー。美味しそうにゴクゴクと
西村騎手はそもそも荒尾競馬場の所属騎手で、廃止後に船橋競馬場へ。出身の熊本県上南部(かみなべ)町は、平成28年熊本地震で、2度に渡って震度7を記録した益城町の隣町。猛烈な揺れに襲われたそうですが、幸いなことにご家族は無事だったそうです。
「生きていてくれて本当によかったですが、地元があのような状態になってショックで、最初は心配で眠れませんでした。実家の外壁は大丈夫だったそうですが瓦が崩れたり、近所の道路が断裂して交通網はだいぶ不便になっているそうです。
熊本出身の自分もレースを通じて元気でやっていることをアピールして、微力ながらもできる限りのことはさせて頂きたいです。大変な生活を送っている人たちがたくさんいて、今は体力的にも精神的にも疲れていると思いますが、何とか乗り越えて頂きたいです」(西村騎手)
タイムズアローは移籍後なかなか勝ち切れないレースも多くありましたが、マーキュリーカップでは途上の中でも勝ち馬から1秒1差の4着になるなどダートグレードレースでも好走できることは証明してきました。
「最終追い切りは気が入りすぎないようにしたかったので時計も動きもちょうどよかったし、状態はいいね。最後まで集中して走り切ってくれれば、まだ秘めているものはある馬だと思う。今年の中央勢はかなり強すぎるけど頑張って欲しい」(川島調教師)
タイムズアロー(黄色メンコ)とクラージュドール(青メンコ)の元中央コンビの併せ馬、クラージュドールは大井記念へ出走予定
また、栗東の崎山博樹厩舎所属だったクレバーサンデーは、芝の短距離戦で4勝。その後は浦和、兵庫、岩手、高知と渡り歩き、現在は大井の香取厩舎に仲間入りをしています。あごっぱりがパンパンで、とにかくカイバをよく食べるそうです。ふた桁着順が続いていますが、それも元気の源なのでしょうか。
クレバーサンデー
一方、美浦の高木登厩舎所属だったメジャーアスリートは、川崎、兵庫とキャリアを積み、現在は浦和・柘榴厩舎の一員になっています。中央時代は全日本2歳優駿2着やNHKマイルカップなどにも出走した馬ですね。今回は連闘での出走。
メジャーアスリート
なお、ハッピースプリントやソルテ、タイムズアローの最終追い切り動画は、近日中に私が担当している南関東競馬ブログの南関魂内にアップしますので、馬券検討の際にご活用ください。
次回は5月16日(月)にお会いしましょう!