▲「青葉賞組がダービーを勝てない理由」を関係者が証言! ヴァンキッシュラン、プロディガルサンのダービー勝算も(写真:下野雄規)
シンボリクリスエス、ゼンノロブロイ、フェノーメノなど勝ち馬に錚々たる顔ぶれが揃う、ダービー名物トライアル・青葉賞。しかし、創設から31回もの歴史があるにもかかわらず、未だこのレースからダービー馬は誕生していません。
そこで今回は、過去に青葉賞の優勝経験をもち、今年も同レースからダービーに挑む騎手と調教師を直撃! 「ジンクスの理由」と「ダービーの勝算」に迫ります。また、デビュー前から今年の青葉賞出走組を推奨していた丹下日出夫氏も記者の視点から解説!
歴代2番目の優勝タイムで、文字通りハイレベルだった今年の青葉賞……ついに"ジンクス"は破られるのか!? (取材:佐々木祥恵、編集部)
調教師の証言〜国枝栄調教師
調教師界随一の分析力で、美浦のご意見番的存在。自身は13年青葉賞をヒラボクディープで制覇(ダービーは5人気13着)、今年はプロディガルサン(青葉賞4着、賞金順により出走予定)でダービーに挑戦する。
「仕上がりやデビューが遅れたうえ、2400mの連戦」 これまで青葉賞優勝馬はシンボリクリスエスやゼンノロブロイ、フェノーメノが2着までは来ていますからね。ただクラシックを目指してきて皐月賞に向かった組の方が、仕上がりは良いですし、その時点での能力は高いと思います。
一方、青葉賞組は、何らかの理由があって仕上がりやデビューが遅れたり、距離の適性によって皐月賞よりもダービーを目指していますからね。皐月賞組とは大きな差はないですけど、実際のところ差があるのも確かですよね。
青葉賞からダービーへのレース間隔については何とも言えないですけど、2400mの競馬をして中3週でまた2400mとなると、この時期の3歳馬には少しきついかなという気もします。
ヒラボクディープの場合は大きな問題はなかったのですけど、気持ちの面では異常に燃えていましたね。精神面で緩むことなくまた同じ距離、同じ場所で走るということになると、それがどうかなというのはなきにしもあらずです。
▲「中3週でまた2400mとなると、少しきついかなという気もします」と国枝師(写真:佐々木祥恵)
「高いポテンシャル持つも、上位のディープ産駒と走ってどうなるか」 プロディガルサンについては