【栗東】
◆ダブルスプリット(牡、父アイルハヴアナザー、母ハートノイヤリング、栗東・西園正都厩舎)
今年4月のブリーズアップセールで落札された即戦力。中山競馬場から栗東へ直接入厩しているが、ゲート試験を受けた5月6日の動きは抜群。4頭いて、最も速いスタートでその走りはいかにもセンスを感じるもの。坂路での追い切りを開始してからも、スピードがあるところを見せている。
「デュランダルがおじにいる良血。血統馬らしいスピードを見せているし、ここまで順調に来ています。追い切り本数は多くないけど、現状で十分に動けているし、当然初戦から期待していますよ」と西園調教師。デビューは6月5日(日)阪神芝1400mを浜中俊騎手で予定している。
◆メイトサン(牡、父ダイワメジャー、母ボシンシェ、栗東・安田隆行厩舎)
ネオユニヴァース産駒の半兄グレンツェントは先日の青竜Sを勝ってダートで3勝目。2015年セレクトセール1歳では、3400万円で落札されている。いつも、同じ時期に栗東へ入厩したモンドキャンノと併せ馬を行っているが、当初はこちらが見劣ることが多かった。しかし「追い切りを重ねるごとに動けるようになってきました」と安田隆行調教師。
先々週、先週とCWでの4F追い切りを行っている。古馬プレイズエターナルとモンドキャンノの3頭併せだが、遅れることなく、しっかりとついてきて、ラスト1Fは11秒台。全体時計は遅いが、終いの伸びは上々。6月4日(土)東京芝1400mをC.ルメール騎手でデビューする予定となっている。
◆アルメリアブルーム(牝、父ドリームジャーニー、母アルメーリヒ、栗東・高橋康之厩舎)
2012年金鯱賞、2014年中山金杯を勝ったオーシャンブルーがおじにいる血統。本馬は4月21日にノーザンF天栄から栗東へ入厩しているが、5月6日にゲート試験合格と順調。5月20日の坂路での追い切りが初時計だったが、馬なりで坂路4F54.5秒をマーク。スピードがあるところを見せている。
入厩当初はかなり煩い仕草を見せることもあったが、ここ最近は環境にも慣れたのか、以前に比べると大人しくなっている。「気性が前向きで、スピードがあるタイプ。すでに体もできているので、初戦から力を発揮してくれると思います」と高橋康之調教師。デビュー戦は6月4日(土)阪神芝1600mを川田将雅騎手で予定している。
◆アンジュシャルマン(牝、父マンハッタンカフェ、母シーズアン、栗東・佐々木晶三厩舎)
半姉に札幌芝1800mの新馬戦を勝ち、芝で3勝を挙げたシーズンズベストや同じく芝で3勝を挙げたアドマイヤディープが半兄にいる血統。本馬は4月21日にノーザンF天栄から栗東へ入厩。ゲート試験に合格した翌週に本格的な追い切り(5月12日)を坂路で行ったが、その時計が馬なりで4F53.1秒。
追い切り直後の佐々木晶三調教師は「もう少し遅い指示だったんだけどね」と苦笑いするも「やっぱりスピードがあるね」と能力の高さを再確認。その後はCWでの追い切りを併用して順調に仕上げられている。6月5日(日)阪神芝1400mを鮫島克駿騎手でデビューする予定となっている。
【美浦】
◆アンティノウス(牡、父クロフネ、母ミクロコスモス、美浦・国枝栄厩舎)
ネオユニヴァース産駒の母は通算4勝、阪神JF3着や秋華賞5着などG1でも活躍した。本馬が初仔となる。4月29日にゲート試験をパス。ここまで順調に追い切りの本数を重ね、先週はウッドチップコースで長めから上々の動きを見せた。「クロフネの仔にしては軽さがある。馬格があって丈夫そうだし、わりと性格も素直。平均点が高そうなタイプかな」と国枝栄調教師。6月5日、東京の芝1600mを内田博幸騎手で予定している。
◆マイネルズイーガー(牡、父アイルハヴアナザー、母マイネカンナ、美浦・国枝栄厩舎)
アグネスタキオン産駒の母は福島牝馬Sの勝ち馬。伯父に天皇賞・春を制したマイネルキッツがいる。こちらは5月12日にゲート試験をパス。同じく順調に追い切りの本数を重ね、先週はウッドチップコースで軽快な動きを見せた。「入厩前から牧場でビシビシと乗り込んでいたぐらいだし、デビュー前としては十分に動けている。この馬も丈夫は丈夫だし、いいところがありそう」と国枝栄調教師。6月5日、東京の芝1600mを柴田大知騎手で予定している。
◆ホットセット(牡、父マンハッタンカフェ、母デュアルストーリー、美浦・手塚貴久厩舎)
End Sweep産駒の母は短距離で4勝。現8歳の半兄にデュアルスウォード(中央5勝、地方1勝)、いとこにレッドクラウディア(クイーン賞)がいる。5月6日にゲート試験をパス。先週はウッドチップコースで活発な動きを見せた。「開幕週のデビューを目標にしてきたし、追い切りの動きは水準以上。これなら初戦から勝ち負けのレベルにあると思う。ちょっとゲートの出が遅そうな感じだけど、しっかりと練習していきたい。マンハッタンカフェの仔でアクションも大きいし、この血統にしては距離に融通が利きそう」と手塚貴久調教師。6月4日、東京の芝1400mを石川裕紀人騎手で予定している。
◆メモリーミネルバ(牝、父トーセンファントム、母トーセンミネルバ、美浦・田村康仁厩舎)
キングカメハメハ産駒の母はダート1200mで1勝。全兄に現2勝のハレルヤボーイ、伯母にコスモフォーチュン(北九州記念)、コスモプラチナ(マーメイドS)がいる。「馬のデキとしてはハレルヤボーイと比べても遜色ない。3月のアタマにはゲート試験をクリア。6月の東京デビューを目標に乗り込んでききたし、ひと追い毎に良くなっている」と田村康仁調教師。6月5日、東京の芝1600mをクリストフ・ルメール騎手で予定している。
◆ロードミュートス(牡、父ロードアルティマ、母レディミューズ、美浦・高柳瑞樹厩舎)
祖母がマイルCSを制したシンコウラブリイ。ティンバーカントリー産駒の母は3勝、チューリップ賞2着やオークス4着など牝馬のクラシック戦線でも活躍した。半姉にシンメイフジ(新潟2歳S、関東オークス)がいる。「どちらかと言えばスピードタイプ。切れるというよりは持久力型で長く脚を使えそう。おっとりとした感じだし、ロードアルティマの仔にしては距離にも融通が利くと思う」と高柳瑞樹調教師。6月5日、東京の芝1600mをトミー・ベリー騎手で予定している。