◆血統的にもポテンシャルもあり秋以降が楽しみになったイブキ
セールの高馬で始動が早かったのは、ノーザンファーム組より社台ファーム組だった。POG本を作っている時点で山元に行っている馬も多いし、自然といえば自然なところでもある。
ダイワキャグニーは5月から入っていたし、今年のドラフト上位級。個人的にしまったもうちょっと評価しておけばよかったと思っているのが、先月末に入ったオメガドラクロワ。これはこれで高馬だし、無事に競馬にくればなんだかんだで走るカチバの仔だし、オメガ×堀厩舎はオメガハートロックに加え、今年の3歳も勝ち上がっている。
フュージョンロックはセールの高馬として最初にレースへ登場したが、ご存知の通り結果は3着。ただ、1800mの新馬ではあまり見ないラップになったことも影響したと思うし、まだまだチャンスはあるだろう。
その6月12日東京5Rを私は超スローになると読んだ(前日が1400mでも超スローだったので)ので、ルーラーシップ産駒は▲△にしかできなかったのだが、終わってみればワンツー。勝ったイブキは赤本取材時点では秋デビューかと言っていたのが、この時期に使えて、しかも新馬勝ち。血統的にもポテンシャルのある馬だし、秋以降が楽しみになった。
それに続く東京6Rのほうではステイゴールドが勝って(ウインシトリン)、人気のアズールムーンが3着。こちらは指名者もそれなりの数いることだろう。レース前日に斎藤誠師と話したときには芝適性に自信を持っていたが、結果は中途半端な形になってしまった。
それでも芝自体は走れるのだろうし、この馬の場合今後の番組選択としては、今回と同様広いコースでのびのび走れることのほうがテーマではないかと思う。もちろんダートはダートで走るだろうから保険も効いているし、早くに出てきているぶんシーズンを通じて楽しめそうだ。負けたとはいえ、中~下位で指名できたノーザンファーム勢としては、良い素材だといまでも思う。
ノーザンといえば、このあと出てくる馬で、個人的に楽しみにしているのはスピリットソウル。赤本スタッフのPOGにおいて、10位で指名した。
基本的に私のドラフトは赤本で打った◎○▲と2歳トレーニングセール組で構成するようにしているのだが、この馬は申し訳ないがドラフト直前の調教、6月2日の54.4-39.5-25.3-12.4を見て選んだ。トータルはともかく加速ラップだし、当該週のデビューでもない(たぶん最終週デビュー)のにハーツクライ産駒がこれだけ動ければ期待して当然だ。
ハーツクライだけに新馬を僅差の2着3着で取りこぼすことはあるかもしれないが、負けたら終わりの速攻タイプと違って、先々へ向けた楽しみがある。