1億円を超える賞金を獲得したのはトーセンスターダム1頭だけ
先日開催されたセレクトセール。新聞などの報道でみなさんもご存知のとおり、今年はかなりの大盛況だったようです。
今年の上場馬に付いた最高値は2億8000万円とのことでしたが、果たしてその馬は無事に競走馬としてデビューし、期待通りの活躍を見せてくれるでしょうか?
最高値が付いたからといって、その馬が走るとは限らないのが競馬の難しさ。そこで、最近のセレクトセールの最高額落札馬が、その後にどういう実績を上げてきたか、JBISサーチを元に調べてみました。まずは当歳馬セールから。
年 競走馬名 落札額 父×母 通算成績 同収得賞金(ともに今年7月15日時点)
13年 ロイカバード 2億4000万円 ディープインパクト×アゼリ 6戦2勝 4175.3万円
12年 無名 2億5000万円 ディープインパクト×スカイディーバ 未出走
11年 モンドシャルナ 2億5000万円 ネオユニヴァース×ウインドインハーヘア 23戦3勝 4912.5万円
10年 トーセンパワフル 1億1200万円 ネオユニヴァース×アコースティック 38戦2勝(中央11戦1勝) 3092.8万円
09年 トーセンロレンス ダイワメジャー×ウインドインハーヘア 1億6500万円 未出走
一方、1歳馬セールは以下のとおりです。
14年 New World Power ディープインパクト×リッスン 2億6000万円 イギリス2戦未勝利 £2502=約38.3万円
13年 アドマイヤロワ 1億8000万円 ディープインパクト×シーズオールエルティッシュ 15戦1勝 1220万円
12年 トーセンスターダム 2億5000万円 ディープインパクト×アドマイヤキラメキ (国内)14戦5勝 1億2975.3万円
11年 ラストグルーヴ(牝) 3億6000万円(1歳馬最高額) ディープインパクト×エアグルーヴ 1戦1勝 600万円
牡=トーセンリュー 2億6000万円 キングカメハメハ×マイケイティーズ 22戦4勝(中央8戦未勝利) 821万円
10年 ライズアゲイン 6600万円 ディープインパクト×アイルドフランス 17戦2勝(中央14戦未勝利) 422.5万円
ご覧のように、1億円を超える賞金を獲得したのはトーセンスターダム1頭だけ。ほとんどが3勝以下にとどまっていて、デビューできなかった馬もチラホラ。競馬の世界は一筋縄ではいかないことがよくわかります。
それにしても、こうして成績を並べてみたら、「最高値で落札された馬がもう少し走ってもいいんじゃないの」と思えてきました。なんで走らないんでしょうね?
馬自身が「自分はこんなに高く売れた馬なんだから、頑張って走らなきゃ」なんてプレッシャーを感じ、それに押し潰されちゃっているわけじゃないのに。何とも不思議ですよね。