ハンデ戦、洋芝、直千コース……ローカルに戦場が移る夏競馬には、波乱の要素がいっぱい。そこで今回は『ウマい馬券』の精鋭予想家陣5人に、夏競馬でBIGな馬券をゲットできる馬券のコツを伝授してもらいます。第五回は「データ」をテーマに、ギャップレート理論の夏目耕四郎に指南してもらいます。文=
夏目耕四郎千直で見逃せない風の影響
夏競馬真っ盛りですが今週末から開催は新潟、小倉、札幌へ。早速新潟では開幕週に注目レースの千直重賞「アイビスサマーダッシュ」が行われますので、このJRAで唯一の直線競馬コースのポイントを紹介したいと思います。
まず千直コースのタイム、ラップ面での特徴ですが、スタートからゴールまで一気に駆け抜けるというイメージではなく、1ハロンごとの区間ラップ推移で表すと(遅い→超速い→やや速い→速い→遅い)という形になります。
具体的にラップタイムで見てみると(12.02→10.25→10.75→10.57→11.83 ※2012年以降、古馬500万下クラス良馬場の平均レースラップ)で、わずか1000mの距離、55秒前後の勝負の中ですが、緩急のあるラップになっていることが分かります。これは「平坦コース新潟」でありながら、スタートから小さな上り下りが2回あるという高低差に沿った緩急がラップに表れているためです。
そしてもうひとつ、直線競馬で見逃せないのが風の影響。通常のレースでは必ずコーナーを1回以上通過するので、風の影響が前半は追い風なら後半は向かい風(またはその逆も)というように常に同じ方向からの風を受け続けるということはありません。しかし直線競馬では