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空いたスペースに入るのは?

  • 2016年08月02日(火) 12時00分


別グループにとってはそれだけチャンスが広がる

 今年のレパードSには、前走で1000万条件3着以内という馬が1頭も出走しないことになった。

「前走で1000万勝ち」はここでも十分チャンスのある条件で、前走2、3着でも複穴になる可能性はある。前走4着以下はさすがに苦しい。

 前走1000万条件3着以内という馬はこれまで毎年誰かしら出走はしており、最少だった昨年でも1頭はいた。その昨年はタマノブリュネットが川崎の条件交流1着から来ていたので、実質的には2頭である。

 タマノブリュネットを数に入れるとすると、過去7年のうち6回はこのタイプが1頭は馬券に絡んでおり、4回は複数絡んでいた。このグループがいなくなるのだから、別グループにとってはそれだけチャンスが広がることになる。

 その恩恵を受けるのはどんな馬か。まず、前走1000万条件3着以内馬が4頭出走しながら1頭も馬券に絡めなかった2014年は、GI馬アジアエクスプレスが1着、JDD組のランウェイワルツが3着したが、2着に前走500万条件1着のクライスマイルが入った。

 該当が1頭(他に条件交流組のタマノブリュネットで、同馬が3着)だった昨年は、JDD組のクロスクリーガーが勝ち、2着にはここが初ダートだったダノンリバティが入った。

 データというよりは流れを読むというレベルの話だが、隙間ができたぶん、500万条件勝ち直後の馬、ダート替わりの馬、条件交流組などにチャンスが出てきたように思える。

 今年の登録馬には、前走芝という馬も、前走地方の条件交流に出走していたという馬もいない。となると、500万条件組がどれかしら絡んできてもおかしくない。

 前走500万条件組は3頭で、勝ってきたのは2頭。これまでの500万条件組を見ると、ダートで大敗が無い馬のほうがよいと思うので、ネクストムーブのほうが今年のポイントになると見る。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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