【栗東】
◆マジョラム(牝、父ストーミングホーム、母プリュネル、栗東・宮本博厩舎)
母は現役時代に同厩舎で管理され、ダートで4勝を挙げている。ただ、父産駒にはティーハーフやマコトブリジャールなど、芝重賞を勝った産駒もいるだけに、一概にダート向きというわけでもなさそう。
本馬について「ゲートの出が悪くて、ここまで時間を要した。追い切りも並行しながら調整して、ゲート合格の後も練習に行きましたが、そこでは水準の出を見せてくれました。十分に乗り込んでいますし、初戦から力を発揮してくれると思います」と宮本博調教師。デビュー戦は8月20日(土)小倉芝1200mもしくは8月21日(日)小倉芝1200m(牝)を和田竜二騎手で予定している。
◆ガンサリュート(牡、父ダノンシャンティ、母ベネディーレ、栗東・安田隆行厩舎)
おじに2015年小倉記念を勝ったアズマシャトルがいる血統で、父の代表産駒には今年の京都新聞杯を勝ったスマートオーディンがいる。本馬は2015年セレクションセールにて、1500万円(税別)で落札されている。
ゲート試験合格後は坂路とCWを併用しての仕上げ。8月11日はレースでも騎乗を予定している北村友一騎手が跨っての追い切りだったが、先行していたサトノサンシャインを外から交わして先着。時計は4F54.7秒、1F11.7秒と終いの伸びが目立った。「追い切るごとに動きが良くなっていますね。11日の追い切りでは、ジョッキーが手応えを感じてくれたようで、デビュー戦に向けて態勢が整ったといった感じです」と安田隆行調教師。8月21日(日)小倉芝1800mでのデビューが予定されている。
◆ピンクガーベラ(牝、父ディープインパクト、母ルシュクル、栗東・中竹和也厩舎)
同厩舎で管理されている全姉ブランボヌールは新馬、函館2歳Sと連勝。その比較について「姉は前進気勢旺盛で、重心を低くして走るので、いかにも短い距離という感じ。こちらは追い切りでも目立った時計が出ていないように、距離に融通が利きそう」と中竹和也調教師。
8月10日の坂路ではカルムパシオンを追走して、最後は一杯に追われて、なんとか追いついたという感じ。時計が4F55.7秒と地味ではあるが、追われるごとに時計を詰めているのが現状。同師は「距離に関しては、実際にレースで走ってみないことにはなんとも言えない部分もあると思うので、まずはマイルから」ということで、8月21日(日)新潟芝1600m(牝)でのデビューを予定。なお、鞍上は石川裕紀人騎手が予定されている。
◆タムロセレッサ(牝、父ダイワメジャー、母タムロイーネー、栗東・西園正都厩舎)
ディープインパクト産駒の半兄タムロミラクルはダート中距離で4勝を挙げているが、こちらはダイワメジャー産駒ということもあり芝の短いところといったイメージ。この中間は先週デビューしたルパルクと併せ馬を行っている。
8月10日のCWでは、直線でふらつく相手を尻目に大きく先着。ルパルクはレースでも気難しいところを見せていたので、その分の先着だったとも解釈できるが、8月14日の坂路では4F56.3秒、1F12.1秒をマーク。この時計なら初戦から楽しみにしたいところ。デビュー戦は8月21日(日)小倉芝1200m(牝)を酒井学騎手で予定している。
【美浦】
◆エディフィス(牝、父ステイゴールド、母シーズオールエルティッシュ、美浦・尾関知人厩舎)
兄姉はアドマイヤオウジャ(現1600万下)、エルビッシュ(現1000万下)など4頭とも勝ち上がっている。ゲート試験に合格後はノーザンファーム天栄で調整されて再入厩。先週の8月11日には戸崎圭太騎手が手綱を取り、初めてウッドチップコースで追い切られた。3歳馬のステイパーシストに遅れはしたが、「これがウッドチップでの1本目。併せた相手も動く馬だし、しっかりと長めから負荷を掛けられたのは良かったと思います。わりとリラックスして走れていたし、ジョッキーは『乗りやすい』と言ってくれました。速いところに行ったときの格好もいいし、軽い芝なら違うと思います」と尾関知人調教師。8月21日(日)、新潟の芝1600m(牝馬)を戸崎圭太騎手で予定している。
◆スマイルフラワー(牝、父ステイゴールド、母ダノンスズラン、美浦・奥村武厩舎)
今春のJRAブリーズアップセールに上場され、1400万円(税抜)で落札された。牧場で十分に基礎体力を強化してから入厩させ、じっくりと乗り込まれてきた。「小柄な牝馬で素軽いし、いいスピードがありそう。気持ちも前向きだし、いいバネをしています。いかにも軽い芝に向きそうなタイプだと思います」と奥村武調教師。8月21日(日)、新潟の芝1600m(牝馬)を田辺裕信騎手で予定している。
◆ベストアドバンス(牡、父ヴィクトワールピサ、母ジェイズジュエリー、美浦・田村康仁厩舎)
2008年の天皇賞・春を制したアドマイヤジュピタの異父弟。昨年のセレクトセールに上場され、4100万円(税抜)で落札された。「まだ少し線の細さがあるけど、今のところは折り合い面の心配もないし、いいバランスで走れています。奥手の血統で本当に良くなるのは先だと思うけど、いいモノを持っているし、立ち回りひとつで楽しみ」と高木調教助手。8月20日(土)、新潟の芝2000mを戸崎圭太騎手で予定している。
◆アルトリウス(牡、父キングカメハメハ、母レジネッタ、美浦・藤沢和雄厩舎)
フレンチデピュティ産駒の母は2008年の桜花賞馬。初仔の半兄レジメンタルは現1勝。美浦で十分に乗り込み、函館に移動後も順調に乗り込まれている。「雄大な馬格をしているし、いい馬だよ。素直な気性でコントロールも利く。牧場(追分ファーム)の期待馬だし、楽しみだね」と藤沢和雄調教師。8月21日(日)、札幌の芝1800mを蛯名正義騎手で予定している。