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新潟記念・田辺の引っかけ
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昨日(31日)発売になったグラサン師匠の競馬攻略漫画「鉄板競馬・10周年記念12馬券福神SP」には亀谷敬正さん、井内利彰さんといったこのサイトでも活躍中の御仁を取材した漫画が掲載されている。人気攻略ライターの競馬観と必勝法が学べてたいへん勉強になる。ただその片隅にぶら下がるように、末端にしがみつくように不肖・柏手も参加させてもらっている。そこでの自分の使命は「一行で全重賞を攻略する」というもの。題して、重賞一滴アプローチ。
「朝露の一滴にも天と地は映っている」ということばもある。ならば一行に天と地を映すことは可能だろうと考え、トライしてみたけど、はたして……。ちなみに自分のお気に入りは、ターコイズSの「田辺か石川でどうだ!?」だ。このレースはまだ新設重賞だから、レースの歴史はあっても重賞としての格式は浅い。その弱みにつけこんで(?)、一滴に凝縮させてみた。もし、当たっていたならお買い上げください……って師走まで待てないよ!
今回、一滴にまとめるにあたって、レースを人気視点、オッズ視点、騎手視点、厩舎視点、馬主視点などでさらってみて、改めて感じたのは「田辺」レースが思った以上に多かったことだ。
田辺はリピーター騎手というのが持論だけど、まずは1回勝ち負けに参加しないと、リピート権は獲得できないわけで、リピート数が年々増えているということはそれだけ重賞でも活躍し始めているということだ。今回もひーふーみーよー、ターコイズSは勢いで記しただけだけど、それ以外はちゃんとリピートしているレースだ。うむ、思った以上に多い。まあ誰にでもすぐに調べられるけど、めんどーな方はぜひご一読を。
その田辺は新潟記念でベルーフに騎乗する。
ここは興味深い。
理由は、田辺が新潟記念のリピート騎手だからではない。っていうか、新潟記念のリピート騎手ではない。池江厩舎の馬に騎乗するからだ。
2011年以降で田辺が池江厩舎の馬に騎乗したのはわずか6回(5年以上先は田辺が頭角を現す前なので、あまり意味なし。実際ほとんど騎乗してないはず)。
成績は0-2-1-3。
11年 0-2-1-1(すべて新潟)
14年 0-0-0-1(新潟)
15年 0-0-0-1(阪神)
悪くはない。けど特筆すべきこともない。しかもほとんどが新潟のレースで、馬券になった馬もすべて人気馬だった。重賞騎乗も一度もなく、最近は1年に1回騎乗する程度だった。
だからこそ興味深い。どんないきさつで田辺騎乗になったのか知る由もない。ほんとうは外国人騎手に乗せたかったのかもしれない。でも理由はともかく、田辺にとっては池江厩舎から依頼を受けるのは名誉なことだろう。
ベルーフは3歳の春までは日本人騎手でも勝ち負けしていた馬だけど、それ以後は外国人、それも香港競馬系の騎手でしか馬券になってない。
パートン 2着
ホワイト 2着
ここで持って来たら、田辺には相当チャンスが広がるのではないか?
池江厩舎は外国人騎手専用ホースを作る傾向にある。トーセンレーヴもそうだ。とはいえ、ずっと外国人騎手が乗り続けるわけでもない。どうしても日本人騎手を間に挟まざるをえないこともある。もしここでいい結果を導けられれば、池江厩舎の外国人系ホースへの騎乗依頼が増えるかもしれない。
ベルーフは香港騎手専用ホースではなく、小倉専用ホースではないか?(どっちも小倉記念だった)という疑念がないわけではない。
ハンデも前走より1キロ増えて57キロになる。そこも気にならないわけではない。
これで人気もあったら、ナイガシロにしたいところだけど、予想ではベルーフは5人気。悪くない人気だし、株をあげるのにも、ちょーどいい人気だ。
新潟記念は、おそらくサマーシリーズ2000で持ち得点のある馬たちの闘いだろう。
アルバートドック 10点 2位
クランモンタナ 10点 2位
マイネルミラノ 10点 2位
ダコール 8点 5位
2位のマイネルミラノはおそらく逃げか番手の競馬をしそう。2位のクランモンタナも前走同様に、押っつけて押っつけて押っつけて押っつけて押っつけてきそう。その2頭を視界にとらえるような位置で、アルバートドックやダコールが闘えば、差しのベルーフにも出番があるかもしれない。ベルーフだって5点持っている。1着すれば相手の成績次第では優勝の目も生まれる。いろんな思惑をあざ笑うかのように優勝をかっさらう。田辺に似合いそうだ。
優勝はともかく、優勝争いを尻目に、1着をかっさらうのが似合うのは横山の典さんにも言える。持ち点0のアデイインザライフで決めたら、面白い。だけど、予想では2、3人気。休み明けで、前走が1600万条件にしては、けっこうな人気だ。実オッズ次第だけど、今はそちらは静観でいい。
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新潟記念・注目馬
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ベルーフ 池江厩舎の馬に田辺が乗るから。
バーディーイーグル 左回りでもう一回。
七夕賞では、6歳になって初芝出走した2頭の馬に期待した。オリオンザジャパンとバーディーイーグル。七夕賞ではオリオンザジャパンが3着に好走してくれたけど、バーディーイーグルは7着だった。
この馬は芝かダートかよりも、左回りか右回りかが重要という説もある。得意なのは左回り。ならば重賞2戦目でまだ見限れない。芝レース4戦で騎乗していた吉田豊がロンギングダンサーに騎乗するのが気にならないわけではないけれど、ここは国枝厩舎の勝負パターンで蛯名になったと解釈してみる。引っかけかな?引っかけ問題じゃありませんように。
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札幌2歳S・マイネル系と江田照の引っかけと注目馬
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福島の1800を勝利し、札幌2歳Sに参戦する。
マイネルの必勝パターン、いや必馬券パターンの馬を買えばいいやと(先週のこととかいろいろあるけど)今週も考えていたら、出走すると思っていたマイネルザウバアが登録なし。
替わりに東京1600デビュー(1着)、中京1600で2着したアンノートルと地方で圧勝を演じて、クローバー賞で1人気2着した川崎のトラストがスタンバっていた。
東京デビューのマイネル系と川崎デビューのマイネル系。ちょっとややこしい。トラストは地方在籍で札幌2歳Sに挑戦して2着したイグゼキュティヴみたいだと思えばいいんだろうけど、それ以上の逸材なのかと思っていたので、クローバー賞で2着に負けて少しがっかりした。でも逸材と思うからがっかりなのであって、ふつうに仕上がっている馬ならばナイガシロにできない。
イグゼキュティヴだって、初芝のラベンダー賞は3着、コスモス賞は3着で、札幌2歳Sでは2着した。というわけで、トラストはナイガシロにしないことにした(引っかけかな?引っかけじゃありませんように~)。
と、した上で、注目は、
ディープウォーリア ディープインパクトだから。
フラワープレミア 福島1800で勝って、江田照が津軽海峡を越えそうだから。
ディープインパクト産駒はこのレースにあんまり出走しない。きっとディープインパクト産駒の逸材は、秋デビューで調整されているからだろう。
過去3頭が出走して、2着、4着、5着。
11年 ベストディール 4着
ヒーラ 5着
12年 ラウンドワールド 2着
これならまだわからない。
ディープウォーリアは前走、それなりの評判馬たちと闘って、2馬身差で楽勝した。モレイラにも勝った(モズキングタイド2着)。社台系のディープインパクト産駒じゃないからか、人気もほどほど(予想4人気)になりそうで、ここでも買ってみたくなる。
今年の札幌2歳Sは社台系の馬が1人気になりそうにない。1人気はおそらく非社台系のタガノアシュラだろう。つまり、社台系の逸材はいないということだ。2歳戦や3歳早期の重賞で、社台系の馬が1人気にならないレースでは、どこからアプローチしてもアリと決めている。
だからぜんぜん人気のないフラワープレミアも引っ掛けてやろうと意気込んでいる。デビュー戦は負けたけど、2戦目の福島1800を勝っての参戦。まるでマイネル系みたいだ。この馬の実力はわからないけれど、津軽海峡と箱根の山をめったに越えない関東近郊系の江田照が騎乗しに行くのだから、悪い素材ではないはず。
ちなみに江田照の津軽海峡越えと箱根の山越えについては2年前のここで書いた(2014年6月19日)。そのときは函館SSのツインクルスターに騎乗して、14着に惨敗した。おそらくそれ以来の参戦だ(重賞はその時以来)。
過去4回の津軽海峡越えは、すべて重賞に騎乗するためだった。
で、
10年キーンランドC ジェイケイセラヴィ 6人気2着
13年函館2歳S トーセンシルエット 8人気3着
札幌2歳S トーセンシルエット 10人気8着
14年函館SS ツインクルスター 10人気14着
成績0-1-1-2。
2回に1回は馬券になっている。1200の函館2歳Sで3着して、1800の札幌2歳Sに出走したトーセンシルエットはお付き合い騎乗だったかもしれないけれど、それ以外はそれなりの勝算あっての参戦と思いたくなる。
というわけで、江田照の津軽海峡越えを祝して、どんな人気でも怯む事なく引っかけようと決めた。
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小倉2歳S・大野と高木登厩舎の引っかけと注目馬
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レーヌミノル
オールポッシブル
ハルクンノテソーロ
レーヌミノルは浜中が久しぶりに勝ち負けしそうに思えるから。ここ2年は4人気の馬で、11着、12着と惨敗中。勝ったときは1・2・3人気で、今年は2、3人気になりそう。
オールポッシブルは中京からの参戦。デビューが小倉ではない馬が1頭は絡みやすいレース。去年は1着から3着まですべて中京デビュー組だった。今年も中京デビュー組は何頭かいるけど、中京で勝って参戦する馬はこの馬しかいない。
ハルクンノテソーロは、前走ダート1200を勝った馬でぜんぜん人気がない。でも高木登厩舎で、鞍上大野だと、ついついスノードラゴンを思い出してしまう。
あの馬も大野とコンビを組むようになって、芝にも参戦するようになり、大成功した。大野&高木登で同じパターンでフラワーCに出走し、16着に惨敗して、以後ダートに戻ったホワイトフーガの例もあるから、決めつけられないけれど、人気もないし、新馬の芝で2着してるし、お楽しみ商材として引っかけるのもありだと思っている。
今週は「引っかけ」ばっかりだ。なにが引っかけで、なにが引っかけ問題かわからなくなってきた。とにかく1頭でも引っかかってくれたら、プラスにはなるはず。