◆1〜2着部分を絞って3着をなるべく広く取る スプリンターズSは、アタマからまぎれるときは展開が影響することが多く、特に逃げ・先行馬が主役となる。ただ今年は前へ行くタイプも多く、淡白な逃げ切りなどはなさそう。その場合は、3着に意外な大穴が来るパターンが狙える。この原稿で触れないような馬にも注意は必要だし、フォーメーションの1〜2着部分を絞って3着をなるべく広く取るような形も検討したい。
ビッグアーサーはセントウルSを逃げ切ったが、もともとは差し遅れが怖いようなタイプだったし、位置を取れるなら悪い話ではない。きっちり休んで叩き2戦目というのはこのレースでは良いパターン。しかも、人気馬が惜敗しがちなセントウルSを勝ってきたのは価値がある。
ベルカントは北九州記念から唯一の参戦だが、このローテは数が少ないわりに成功している印象。あとはまったくのテン乗りがどう作用するか。レースの傾向としては継続騎乗か前任者に戻る形のほうがだいぶ成績は良い。
もうひとつ問題なのは、ビッグアーサーとこの馬がサクラバクシンオー産駒であるということ。バクシンオー産駒はスプリンターズSで[0-0-1-23]、オーシャンSで[1-1-0-26]、旧フェアリーS[0-0-1-7]、旧クリスタルC[0-1-0-9]とこのコースの重賞とは相性が悪い。目をつぶるとしたら格でビッグアーサーを取るか、配当妙味でベルカントを取るか……。
ネロはセントウルSで最後は2着に押し上げたが、前半はこの馬とは思えないほど動けなかった。メンバーレベルが上がった一戦で同じような前半の走り方だと帳尻は合わない。内田博騎手がどう対策してくるか。
ダンスディレクターはセントウルSで7着と大敗したが、展開を考えると仕方ない。今回はもう少しやれるかもしれないが、あくまで受身の立場だ。このメンバーだとシルクロードSのような競馬はできないだろう。
スノードラゴンは近況を考えると3着候補か。3着候補ということでは、
レッドアリオンも少し気になる。前走ははじめての1200mにしては対応できた。展開次第での3着大穴はありうる。
ミッキーアイルはGI2勝目にあと一歩のところまで来ているが、今回のような休み明けぶっつけはスプリンターズSでは良くないパターン。あとは地力でどこまでやれるか。今回は先行タイプが多い一方で絶対にハナという馬がいないので、展開を味方にできるかどうかもテーマだ。
ブランボヌールは3歳牝馬で53キロというのが魅力。力量差が小さいスプリント重賞は斤量の絶対値が効くというのが筆者の持論で、アストンマーチャンがまさにそんな結果となった。ビッグアーサーがとてつもなく強かったというようなときには出番が無いかもしれないが、レース全体が泥仕合になったときには面白い。
シュウジは1200mだと崩れていないので、ここでも上位争いは可能だろう。差し馬に向く流れになった場合は
レッツゴードンキや
レッドファルクスあたりが利を得そうだが、この2頭は時計の対応力が微妙。馬場状態を見ながら判断したい。
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