人気が残る一方で大敗のダメージを引きずる馬も
今週の毎日王冠は、前走の大敗から巻き返しを期す馬が2頭いる。アンビシャスとリアルスティールだ。それぞれ前走宝塚記念16着、安田記念11着と2ケタ着順だった。
実際にはそれぞれの個体の問題なのだろうが、過去の類似事例はどうなっているのか、ちょっと気になるところでもある。そこで今回は
・まず芝の古馬GIかGIIで1着(集計の都合上、JRAのレースのみで、ドバイターフのような海外のレースは含まない、またハンデGIIは除く)
・その直後の古馬GIで2ケタ着順(こちらもJRAのみ)
となった馬を集め、大敗の次のレースはどうだったか、ということを見てみよう。
集計の起点は、ちょっと古いが30年前の1986年とする。対象期間に行われた芝の古馬GIとGII(ハンデ戦除く)は合わせて793レースが行われた。その次のレースで芝のGIに出走し、10着以下になった(競走中止とカク外馬は除く)馬はのべ101頭だ。
そののべ101頭のうち、その大敗がキャリア最終戦にならず、「次のレース」に出てきたケースはのべ87頭で、1頭はダートなので実質86頭。その成績は……
[7-6-10-64] 勝率8.0%・複勝率26.4% 単回収率93%・複回収率87%
勝率や複勝率のわりに回収率が維持できているのは、マツリダゴッホの有馬記念など一部の穴が効いているからだ。
そもそも、大敗したGIの時点である程度人気になっていた馬と、そこで既に人気もなかったような馬をごっちゃにするのは今回の事例と比べてちょっとおかしい気もする。そこで、大敗したGIで1〜3番人気だった馬に限定すると、[4-3-2-20]。回収率は単66%・複64%。大敗したGIで単勝オッズ10倍未満だった馬に限定すると、[5-3-3-23]で単80%・複67%。複のほうはやはり低い。
こうして見ると、人気が残る一方で大敗のダメージを引きずる馬もいるという印象だ。今回は休み明けをはさんでいるのでうまくリセットできているかもしれないが、この2頭で◎○というような予想はさすがに組みづらい。
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