南関東の一員としてどんな競走生活を送っていくのか楽しみ
栗東の橋口弘次郎厩舎からデビューし、その後は橋口慎介厩舎に引き継がれたキタサンウンゲツ。中央時代はダート1400m戦で3勝し、2着8回と、1000mから1800mの距離で走ってきました。
この夏から大井競馬の辻野豊厩舎へ移籍。大井競馬には2つの厩舎地区があり、辻野厩舎はそのひとつの千葉県印西市にある小林牧場に厩舎を構えています。
中央卒業生仲間の、JBCレディスクラシックに向けて調整をしているブルーチッパー(荒山勝徳厩舎)やマイルグランプリで重賞初制覇を狙うドレッドノート(橋本和馬厩舎)、現在は放牧休養中のアルゴリズム(堀千亜樹厩舎)なども小林牧場が拠点。自然に囲まれたのどかな雰囲気です。私も取材に行くと短期のリフレッシュ放牧に出たようで、馬たちにも非常にいい環境。
キタサンウンゲツを管理している辻野調教師は、騎手時代にハイセイコーのデビュー戦の手綱を取った方としても知られています。
さて、最初は普通に調教をすることも苦労したというキタサンウンゲツ。「賢い馬なんですが、調教で気の難しいところがあって、1頭では止まるんですよ。併せ馬をしたり、ブリンカーを着けるようになって、時間を重ねていくうちに小林の馬場にも慣れてくれた感じですね」(辻野調教師)
8月30日の南関東移籍初戦でのパドック
移籍初戦は8月30日のオーガスト賞(大井・1400、A2B1(一)選抜特別)で、的場文男騎手が騎乗。スタートはゆっくりで後方から進めていき、4コーナーを回ったところでもまだ中団より後ろでしたが、内目から脚を伸ばしてきて、さらに後方から豪快に伸びて優勝したドレッドノートから0.2秒差の4着。中央時代に好成績をあげていた頃は前目につける印象でしたが、それとは真逆の競馬内容はインパクトたっぷり。
南関東移籍初戦での返し馬、今年60歳になった的場文男騎手とのコンビ
2戦目はマイル戦に出走し、的場騎手が騎乗停止中だったために、和田譲治騎手とのコンビで4着。
「もっと弾けてくれるかなと思ったんですけどね。内回りコース(大井競馬場は距離によって内回りと外回りがあり、内回りは直線が短くなります)に慣れていないのもあったのかもしれません。とぼけもあったのか、真面目に走ればこのクラスではもっとやれる力はあるので巻き返したいですね」(辻野調教師)
今後も月1ペースでレースを使っていく予定で、外回りの1400m、1700m、1800mの距離を視野に入れていきたいそうです。陣営としても、ゆくゆくは重賞レースを目指したいという想いもあり、これから南関東の一員としてどんな競走生活を送っていくのか楽しみです。
厩舎にいるときのウンゲツ。担当の西岡厩務員のお話しでは、他の馬よりもパワーはすごいものがあるそうです
刻々と近づく川崎競馬場で行われるJBC
話しは変わりますが、11月3日に川崎競馬場で行われるJBCが刻々と近づいてきました。1日にG1が3つ、さらには地方交流戦の重賞もあり、なんと1日に4つの重賞が組まれているという豪華すぎる1日。中央出走馬も発表され、いよいよ近づいてきたんだなと身が引き締まる思いです。
川崎競馬場は川崎駅前から無料バスが出ていて(徒歩でも15分くらい)、最寄り駅の京浜急行電鉄大師線港町駅から歩いて3分ほどとアクセスもいいです! 詳しくは
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次回は10月31日(月)にお会いしましょう。