「5頭」もの2歳牝馬がここに出走
種牡馬ハーツクライ(父サンデーサイレンス)は、ディープインパクトと同じ2010年から産駒をデビューさせた。総合2歳種牡馬ランキングで絶えず首位争いのディープインパクトと異なり、こちらはここまで「6、13、6、6、3、11」位だったが、7年目の産駒の活躍は光っている。
最終的には、ダイワメジャー、ディープインパクトなどには敵わず、2歳種牡馬総合ランキングは、推測「3~4」位ではないかと思われるが、現在のところ2位にがんばっている。
ハーツクライ産駒というと、ヌーヴォレコルト、シュンドルボンなど以外は、ジャスタウェイ、ワンアンドオンリー、アドマイヤラクティ、カレンミロティックなど、男馬に代表馬が集中しているが、このアルテミスSになんと「5頭」もの2歳牝馬を出走させてきたのである。第1回の2012年に産駒のコレクターアイテムが当時のコースレコード1分33秒8で、翌年の桜花賞馬アユサンに勝っているが、その年のハーツクライ産駒は2頭の出走だった。ジャスタウェイなどの活躍で、相手の牝馬のレベルが上がると同時に交配数が増えたことも関係するだろう。7世代目の現2歳世代の血統登録された産駒は146頭もいる。
武豊騎手の乗るハーツクライ産駒
リスグラシューに期待する。デビュー戦は上がり33秒0を記録しながらクビ差2着に惜敗したが、2戦目の前走は阪神1800mを「1分46秒2」。好位から上がり34秒4-11秒6で抜け出して4馬身差。阪神のコースレコードだった。
輸入牝馬の母リリサイド(その父アメリカンポストは仏2000ギニー馬。シーバードの孫のベーリング産駒)は、マイルに好走例が集中しているから、母方のスピードが前面に出たのだろう。この中間、栗東の坂路で50秒6を馬なりで出している。
東京のマイル戦は向こう正面が長いから、外枠不利はなく、2歳牝馬なので揉まれる心配のない16番は逆に有利に展開するはずである。
ディープインパクト産駒の
フローレスマジック(ラキシス、サトノアラジンの下)が相手の筆頭だが、ハーツクライ産駒の「
トーホウアイレス、
ヴィーナスフローラ、
ヒストリア、
ハートオブスワロー」の4頭はぜひ抑えておきたい。なお、凱旋門賞馬シーバード(及び孫のベーリング)の名は、ビッシュの祖母の父、天皇賞のエイシンヒカリの4代母の父、種牡馬ハービンジャーの母の父に登場するなど、最近のトレンドである。