▲ハロウィン仕様のメンコにアザラシ型のシャドーロールできめたイチャキナ
アザラシ型のシャドーロールをつけた馬が可愛い! と、Twitterなどで話題を呼んでいる。その馬は、地方・金沢競馬のイチャキナ(牝2、加藤和義厩舎)。前走・10月18日のレースではハロウィン仕様のメンコも披露した。なぜ、アザラシ型のシャドーロールなのか。一体どんな馬か探った。(取材・文・写真:大恵陽子)
アザラシの真相
初めてアザラシ型シャドーロールをお披露目したのは9月4日のパドック。地元専門紙のトラックマンがその姿をTwitterにアップした。遠目に見ると、ただの白いシャドーロールだが、よく目を凝らしてみると鼻先にアザラシがへばりついていた。
「なんじゃこりゃ!」と、筆者は思わず笑った。おそらく多くの人が同じ反応だっただろう。
管理する加藤和義調教師は笑いながらこう話した。
「イチャキナは一般公募で馬名が決められて、『いちゃきい』という能登(石川県)の方言で、『可愛らしい』という意味だそうです。レースでは見せ場をあまりつくれない時もありますが、小さい体で一生懸命頑張っているので、せめて見た目だけでも可愛くいこう! となりました」 360kg前後の馬体ながら今年6月にデビューすると、1か月に約2回のペースでレースに出走している。ここまで9戦1勝。初勝利は8月に吉原寛人騎手で挙げた。その直後に、アザラシ型シャドーロールは導入された。
「発案は担当厩務員なんですが、初めて見た時は笑っちゃいましたよ。かわいくって。オーナーも『おもしぃな(=面白いな)』と喜んでくださいました」 初めて見た時の衝撃をイチャキナに騎乗経験のある中島龍也騎手もこう話す。