今週は調教師試験の合格発表がありました。午前10時、キッチリに情報が公開されますが、これはホームページでもトレセンでも一緒。ホントにオンタイムに合格者の名前が張り出されるのです。これは毎回緊張の一瞬であります。その後、午後から開かれた合格者たちの記者会見にも参加しました。こちらも毎回笑顔と緊張感があふれる場なのですが、今年もそのとおりでありました。それぞれ、笑顔満開の方もいれば幸せを噛みしめている様子の方も。どの方も決して“あたり前”というかんじで現れない、そんな会見であります。
その中でも、なんといっても武幸四郎騎手が印象的でしたね…。表情もたたずまいも、お父さんである武邦彦調教師にどんどん似てきた幸四郎騎手。「未勝利ひとつ勝つのも大変なこと。その馬の持っている能力に対して最大の勝利をあげるようになりたい」と力強く話していました。開業はまだしばらく先になるでしょうが、きっといい厩舎になるだろうなぁと、あったかい気持ちになりました。邦彦先生が引退される前に幸四郎騎手が鞍上、豊さんが引手を持って3人で写っている写真がありましたが、今度は豊さんが鞍上で幸四郎さんが調教師としてフレームにおさまる写真をみれる日がくるんでしょうね。今からとても楽しみです。合格おめでとうございました!
さて。ホッコータルマエ、栗東を近いうちに離れることになりました。これまで脚部不安の悪化を懸念して、あえて移動せずに馬房の中で過ごしてきましたが、8日には診療所まで通えるほど回復しました。先週、引退発表があったあとはさすがに元気がない様子でしたが、今ではだいぶそちらのほうも回復してきましたよ。タルマエはほんと、いつも元気に食べている印象だったのですが、そのイメージが戻ってきましたよ。タルマエは食欲が何より元気の証。ホントによかった!!こうやってタルマエがカイバを食べる姿を見れる日も残りわずかとなりました…。無事、見送りたいと思っています。
有馬記念に向けてピッチを上げているのはシュヴァルグラン。
「走るごとにどんどん状態が上向いています。いまはジャパンカップよりさらに上積みを感じるほどですよ」と担当の津田助手。ジャパンカップより上、というのはこの馬が調教ではあまり走らない理由とも関係あるようです。
「調教する馬場とこの馬の走り方が合わないのでしょう。チップでは引っかかりが少ないから、走りにくいのだと思います。かといって、走りと合っている芝コースで毎度毎度調教するわけにはいきませんからね」(津田助手)
だから、思い切り走れる“本番”の回数を重ねていくことで、体も自然と整っていくのでしょうね。
「祐一も有馬記念のコースはまくりやすいのでこの馬に合っていると楽しみにしていました。このままいい状態を保って、本番を迎えたいですね」
毎年、有馬記念は他のレースで消耗した状態での出走が多いものですが、今年はキタサンブラックも余力を残して挑むしサトノダイヤモンドもJCを回避して放牧明けと万全を期しています。強い馬がいい状態で挑むグランプリになりそう!!ワクワクがとまりません。