トーセンセラヴィ、念願の重賞タイトルを制覇
まず、1月25日(水)に行われる牝馬たちの熱き戦いTCK女王盃(大井1800m)には、昨年の地方競馬全国リーディング森泰斗騎手とのコンビで、トーセンセラヴィ(浦和・小久保智厩舎)が出走します。
中央時代のトーセンセラヴィは美浦の加藤征弘厩舎に所属し2勝(笠松遠征含む)を挙げました。2015年12月から南関東に仲間入りをし、C1クラスからのスタートでしたが破竹の8連勝を飾るなどその勢いは止まる所を知らず。移籍後重賞初挑戦だったJBCレディスクラシックは中団付近から徐々に進出していって、優勝したホワイトフーガから1秒1差の3着でした。
「展開の注文がつかなくてどんな競馬でもできるので、レースは組み立てやすい馬です。ホワイトフーガの後ろでいい位置を取れましたが、勝負所では離されてしまい、それでも直線でバラけたところでまた伸びてくれました。頑張ってくれたんですが……」(森騎手)
小久保調教師も、「初めての重賞レースがJpnIレースでこれだけの走りを見せてくれて、逆にレースが終わってからの方が硬くなってきた(苦笑)」と言っていて、それだけ大きなところを目指せるという手応えをつかんだからこその言葉でしょう。
その後は年末の南関東牝馬同士が競い合う東京シンデレラマイルを優勝し、念願の重賞タイトルを手にしました。レースセンスの高さと勝負根性は何よりの武器。父はディープインパクト、母が中央と南関東で活躍した女傑トーセンジョウオーという血統で、南関東に所属するディープ産駒としても、母にとっても、記念すべき重賞勝ちになりました。
トーセンセラヴィの東京シンデレラマイル、森泰斗騎手を背に地力の違いを見せました
トーセンセラヴィ東京シンデレラマイルの口取りシーン
JBCレディスクラシックではホワイトフーガと同じ斤量でしたが(55キロ)、このTCK女王盃はホワイトフーガが58キロ、トーセンセラヴィは55キロのままで、3キロ差での競馬。
今年のJBCレディスクラシックは、TCK女王盃と同じ大井競馬場1800m戦が舞台です。そこに向けても注目したいレース。
「前回(東京シンデレラマイル)は万全ではなかったけど、馬の力に助けられて勝てた。今回は2割、3割調子は上がっているし、JBCの結果を考慮しても十分に勝負できると思う。積極的に前目の競馬をしてどのくらい食らいつけるかだね」(小久保調教師)
厩舎にいる時のトーセンセラヴィ。青草を食べてのんびりムード
ケイアイレオーネは川崎記念へ、的場文男騎手は7000勝のメモリアルまであと40勝
一方、2月1日(水)には川崎記念(川崎2100m)が実施され、南関東からはハッピースプリント(大井・森下淳平厩舎)や中央卒業生のケイアイレオーネ(大井・佐宗応和厩舎<小林>)などが出走します。
栗東の西浦勝一厩舎の卒業生ケイアイレオーネ。1月3日に行われた地方交流戦・報知オールスターカップ(川崎・2100m)を優勝し、南関東移籍後2つ目のタイトルを奪取したばかり。
コンビを組むのは大井の帝王・的場文男騎手で、自身が持つ地方競馬最高齢重賞勝利記録を60歳3か月27日に更新しました。的場騎手は年齢を感じさせない騎乗とトーク(笑)で引き続き絶好調。現在地方競馬通算6960勝、7000勝のメモリアルまであと40勝のところまできています(1月22日現在)。
川崎記念では的場文男騎手がケイアイレオーネをどうエスコートするのでしょうか
次回は2月6日(月)にお会いしましょう!