◆前走で馬券に絡んできた馬は良い
競馬初心者はある意味素直な予想をするので、前走着順の良い馬を買いがちだ。それだけでは馬券がうまくいかないと悟って中級者・上級者と進むうちに、前走着順が良くても買ってはいけない馬、前走着順は悪いが今回は買える馬、という考え方が出てくる。
しかし根岸Sについては、ある意味初心者的に考えたほうがよいかもしれない。それだけ前走着順と結果がリンクしている。
過去10年、前走条件戦(地方競馬は重賞)組を除く根岸S出走馬の前走着順別成績は以下の通り。
前走 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
1着 [3-8-2-23] 8.3% 36.1% 156 120
2着 [1-0-0-15] 6.3% 6.3% 21 8
3着 [3-0-2-9] 21.4% 35.7% 175 115
4着 [1-0-1-10] 8.3% 16.7% 62 99
5着 [1-0-1-6] 12.5% 25.0% 31 130
6〜9着 [0-1-2-28] 0.0% 9.7% 0 57
10着〜 [1-0-1-25] 3.7% 7.4% 207 73
前走2ケタ着順からはビッググラスが11番人気1着、アドマイヤロイヤルが15番人気3着しているが、それでも複勝回収率は標準的な値である75〜80%に満たない。最も危険なのは前走6着以下なのにまだある程度人気という馬で、単勝20倍未満だった馬で[0-1-0-9]。複回収率17%だ。
それならば前走着順の良い馬を追ったほうがよい。上の集計だと前走2着馬がひどい成績で3着馬は良いが、ここは理屈で説明がつかないので「前走で馬券に絡んできた馬は良い」とくくってしまってよいだろう。
前走1〜3着組を合算すると、回収率は単127%・複92%。これはこれで高いが、人気薄で勝った10年グロリアスノアが効いている面もあるので、全体にもう少し底上げする条件を加えたい。
そこで、「前走地方は除く」としたい。前走地方側で行われたレースで1〜3着してきた馬は[0-1-1-12]で複回収率30%。これを除き、「前走中央のオープンで1〜3着」とすれば回収率は単159%・複107%となる。
今年の登録メンバーで前走地方を除くとなるとニシケンモノノフやベストウォーリアがいなくなる、少なくとも軸にする選択肢がなくなる。そのうえで前走中央オープン好走組を馬券の中心に据えれば、妙味ある配当にアプローチできそうだ。
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