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マカヒキと互角に勝負できるデキにあるのは!? 3重賞の追い切りチェック!

  • 2017年02月08日(水) 18時00分


前走より良い追い切りのタイセイスターリー

 先週の両重賞。本当に参ったなあという感じですが、痛かったのは他のレース。例えば、2月5日京都8R。○コパノチャーリーが逃げて、◎エンクエントロスが追いかけるゴール前。そこへ藤田菜七子騎手の▲ブルーボサノヴァが強襲。3着なら3連複7万超え…、というところがクビ差4着でした。ここで的中なれば先週のウマい馬券も週間回収率で100%を超えていたわけです。そんなクビ差で一喜一憂できるうちは、自分の予想方針が間違っていない証拠だと思っています。今週から難しい小倉開催がスタートしますが、なんとか早いうちに傾向を掴んで、高配当的中を目指します。

 さて、今週は東京競馬場でクイーンCと共同通信杯。そして、京都記念には凱旋門賞後、初めてのレースとなるマカヒキが出走。その最終追い切りについては、速報性を重視して、トレセンニュースで取り上げさせていただきました。その分、クイーンCの気になるあの馬を取り上げさせていただきましたので、週末の予想参考にしていただければと思います。

【クイーンC/アドマイヤミヤビ】

 デビュー戦でクライムメジャーに負けたものの、その後の2戦で連勝。3戦とも好走と判断すれば、その調教パターンは2週前、1週前はCWで併せ馬を行い、最終追い切りは坂路で軽めという内容です。今回も2週前、1週前はCWでの併せ馬。2週前にはマカヒキと併せて先着する動きを見せており、この時点で仕上がっていると判断してもよいくらい。

 最終追い切りは坂路でラップにすると、1F目15.2秒、2F目13.6秒、3F目と4F目が13.0秒。正直、最後は12秒台でまとめてほしかったところですが、もともと坂路での動きが目立つタイプでもなく、このあたりはこれから徐々に動けるようになるのではないでしょうか。前記したように、すでに2週前の追い切りで走れる態勢を見せているだけに、ここはきっちりと決めてほしいところ。

アドマイヤミヤビ(2月7日撮影)

2週前の追い切りですでに走れる態勢を見せていたアドマイヤミヤビ(2月7日撮影)


【共同通信杯/エアウィンザー】

 デビューから3戦、すべてメンバー最速上がり。そして、デビューから3戦すべて単勝1倍台の支持。1勝しか挙げていないことが不思議なくらいですが、デビュー戦でクビ差敗れたムーヴザワールドが東京スポーツ杯2歳S3着という実績を残している点からも能力高い1勝馬であることは明らかです。

 過去3走のうち、デビュー前の1週前追い切りに武豊騎手が跨ったことはありますが、最終追い切りはすべて助手。それが今回は武豊騎手が騎乗。3頭併せの真ん中でしたが、素晴らしい動きで最先着。時計は6F85.6〜5F68.4〜4F53.4〜3F38.6〜1F11.7秒と終い重点ですが、2月5日に坂路4F50.5秒という猛時計を出しているので、むしろラスト1Fが最速で動けた点を評価すべきでしょう。

エアウィンザー(2月8日撮影)

エアウィンザーはラスト1Fが最速で動けた点を評価すべき(2月8日撮影)


【共同通信杯/タイセイスターリー】

 ミッキーアイルの半弟ということで、個人的には坂路でスピード調教が鍛える最善策かと思いましたが、前走からCWでの追い切りを取り入れ、今回は1Fの距離延長。前走時は全体時計が速く、折り合いの難しさを感じさせる動きでしたが、慣れてきたこともあってか、この中間は前半ためて、後半しっかりという動きが出来ています。

 最終追い切りは同厩舎の併せ馬を遥か前方に見ての単走。C.ルメール騎手が跨っていましたが、折り合いは全く心配なし。時計は6F82.6〜5F66.9〜4F52.6〜3F39.2〜1F12.2秒と前走時の最終追い切りよりも数字は遅くなりました。しかし、スピードのコントロールがついているので、時計以上に評価できる動き。一戦ごとに走りが成長している印象を受けるだけに、前走より良くなった追い切りを見ていると高く評価したくなります。

タイセイスターリー(2月8日撮影)

タイセイスターリーは時計以上に評価できる動き(2月8日撮影)


【京都記念/ミッキーロケット】

 休み明けで追い切り本数が少なかった前走。その分というわけではないでしょうが、積雪による影響でレースが2日延びたことは状態アップに関して、プラス材料だったというのが個人的な見方。単純に前走を叩いた上積みがあるというのが、前走からの流れ。その証拠というわけではありませんが、前走は目一杯に追って出した最終追い切りの時計を今回は1週前追い切りの段階で、しかも馬なりで出しています。

 最終追い切りをどこまで攻めてくるのか注目していましたが、ヒストリカルを相手に負荷の大きな併せ馬。1秒近く追走していたため、最後は遅れてのゴールでしたが、その差はわずか。それ以上に評価すべきは前走以上に速い4F時計をマークしたこと。しかも無理せずに出せた数字だけに、現状なら皐月賞で大きく差をつけられたマカヒキにも互角、それ以上の勝負を挑むことができそうです。

ミッキーロケット(2月7日撮影)

ミッキーロケットはマカヒキにも互角以上の勝負を挑むことができそう(2月7日撮影)


【京都記念/ヤマカツライデン】

 前走時は最終追い切りの動きが機敏で、順延した日程にも対応してくれると信じてのウマい馬券での本命。敗因に関しては、勝ち馬が早目に捕まえにきたということもあったでしょうが、重賞で通用する能力があるのかどうか。そんな気にさえなる負けっぷりだったと思います。

 レース直後はそんな風に思っていても、中間の追い切りを見てしまうと、また手が出てしまうのがこの馬。1週前追い切りの動きが抜群だったことはもちろんですが、最終追い切りでも内を回ったとはいえ、自己ベストに時計をマーク。やはりスピード能力は重賞でも通用するものがあると思えるだけに、思い切ったレースをやってくれれば、今度こそを思わせてくれる状態です。

◆次走要注意

・2/4 ゆりかもめ賞【ダノンキングダム】(2人/1着)

 瞬発力が乏しいということでこの距離を使いましたが、ジョッキーの好判断もあって、きっちりと勝ち切ることができました。
 次走はレース間隔をあけて使うようですが、決して悪い勝ち時計ではありませんし、この舞台での重賞もしくは日本ダービーに出てきても面白い存在となりそう。覚えておきたい1頭です。

[メモ登録用コメント] [東京芝2400m]調教タイプが標準多め併用系統なら勝ち負け

・2/5 東京新聞杯【ブラックムーン】(6人/8着)

 状態は決して悪くなかったと思いますし、東京競馬場も適性があります。それでも負けた理由は速い上がりの決着だったことに尽きると思います。
 追い切り本数の多い調教内容に好走実績があって、東京マイルは最終追い切り坂路でのラスト1Fラップで勝利。安田記念なら上がりを要する決着になるはずで、出走することができるようなら勝ち負けです。

[メモ登録用コメント] [安田記念]追い切り本数が多い併用調教で最終追い切りが坂路でラスト1F最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・門司S【ウエスタンレベッカ】
 行きたがる気性ということもあって、それなりの工夫をしながらの調整。スピードのコントロールをつける1週前追い切りの効果があり、最終追い切りでは抜群のスピード感。51キロのハンデも味方してハナを切ることができれば、当然勝ち負けの状態です。

【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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