◆取捨にはものすごく単純な基準がひとつある 今年の中山記念は昨年に続き豪華メンバーとなった。なにをもって豪華とするかという定義の問題はあるが、例えば「前走GI組の数」をその基準にしてもよいだろう。
今年の登録馬における前走GI組は、海外帰りを含めてアンビシャス、ヌーヴォレコルト、ネオリアリズム、リアルスティール、ロゴタイプ、ヴィブロスと6頭いる。登録12頭の実に半分だ。
以前はここに前走GI組が出ることはあまりなく、88年と03年の3頭でも多いほうだった。11年に4頭になり、14年と昨年に7頭という最大数を記録している。
この前走GI組(海外GIを含む)、中山記念における取捨にはものすごく単純な基準がひとつある。1987年以降30年間を対象にしてもきれいにあてはまるデータだ。
それは、単勝人気順別成績である。
人気順 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
1番人気 [4-3-0-4] 36.4% 63.6% 83 82
2番人気 [2-0-2-3] 28.6% 57.1% 140 94
3番人気 [2-1-1-5] 22.2% 44.4% 177 81
4番人気 [1-3-1-1] 16.7% 83.3% 126 193
5番人気以下 [0-0-0-22] 0.0% 0.0% 0 0
1〜4番人気のあいだでは人気順ごとの成績差が小さく、人気がないぶん4番人気馬の回収率が高くなっている。しかし5番人気になると、いきなり結界が張られたように馬券に絡めなくなっているのだ。
単勝オッズに置き換えると、11.3倍で1着した95年のフジヤマケンザン(人気順では3番人気)がいちばん人気がなかったケース。単勝10倍以上で馬券に絡んだのは他に10.3倍で2着の11年キャプテントゥーレ(4番人気)だけ。10倍以上で[1-1-0-21]、12倍以上は[0-0-0-18]だ。
今年は登録馬に前走GI組が6頭いるわけだから、最低でも2頭は5番人気以下になる。ツクバアズマオーが売れるようなら3頭が5番人気以下の可能性もあるし、4番人気でも単勝12倍以上になる可能性もある。
悪い意味での該当馬をばっさり切るのは勇気が必要だが、今年の出走頭数で買い目を増やさないためには、そのくらい思い切ったほうがよいのかもしれない。
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