本来の姿ではなかった京都記念のマカヒキ/トレセン発秘話
◆改めて日本ダービー馬らしい走りを
本来、京都コースはディープインパクト産駒の“大好物”なのだが…。京都記念の行われた週はかなり特殊な状況だったようだ。
「もともと芝が結構はげていて、かなり馬場が荒れていた中での道悪(稍重)競馬でしたからね。得手不得手が顕著に出る馬場だったと思います。他のレースを見ても、そういう傾向が出ていましたから」と話すのは京都記念で3着に敗れたマカヒキの大江助手。
週末になると雨にたたられ、やたらと道悪競馬になることが多かった年明けからの京都開催。2回開催も、京都記念の前週が重馬場で施行され、きさらぎ賞ではディープ産駒のサトノアーサーが、マンハッタンカフェ産駒のアメリカズカップにまんまと封じ込められてしまった。馬場の劣化が激しかったのは間違いなかろう。
実際、京都記念施行ウイークにディープ産駒は計9頭出走したが、勝ち星を挙げたのは障害未勝利(シャイニーダスト)だけ。やはり大江助手の言うように、得手不得手がハッキリ出る特殊な馬場状態だった?だとすればマカヒキの3着敗戦も納得できるのだが…。それでも気になるのは、これも道悪は得意ではないはずの、同じディープ産駒スマートレイアーに、追い比べで負けてしまったこと。同じ海外(香港ヴァーズ5着)からの帰国初戦で休養明けと、条件は五分だったように思えるが…。
「いや、ウチの馬は休み明けといっても香港からそんなに間もなかったからね。それにいつもより早めにトレセンに戻した分、調教も十分にやれたし、状態はかなりいいと思っていた。ああいう馬場だったし、54キロというのも良かったんだと思う」(スマートレイアーを担当する加藤助手)
マカヒキがだらしなかったというよりは、勝ち馬サトノクラウンには馬場適性の差、2着スマートレイアーにはデキの差で負けたのが“真相”か。だとすれば、マカヒキの敗戦はそこまで悲観する内容ではなかった?ともあれ、大阪杯では改めて日本ダービー馬らしい走りを見せてもらいたいものだ。(栗東の坂路野郎・高岡功)
【掲載場所変更のお知らせ】
当コラムは毎週水曜日掲載の『吉田竜作マル秘週報』を除き、2017年4月よりニュース枠にて連載いたします。なお、各掲載日時に変更はございません。引き続き、「東スポ×netkeibaコラボ」のご愛読をよろしくお願いいたします。
netkeiba編集部