▲牝馬による牡馬撃破、17番人気での激走を成し遂げたピンクカメオ。あの一戦を国枝栄調教師と内田博幸騎手に振り返ってもらった(撮影:下野雄規、(C)netkeiba)
牝馬の出走が多い今年のNHKマイルC。ちょうど10年前の2007年は、18頭中、17番人気の牝馬ピンクカメオが優勝して大波乱となった。今年も牝馬が波乱を演出するのか。ピンクカメオを管理していた国枝栄調教師と手綱を取った内田博幸騎手に当時を振り返ってもらった。(取材・文:佐々木祥恵)
国枝栄調教師「男勝りと言われる馬の方が良いでしょうね」
▲国枝師「スピードが生きるマイルや短い距離だと、牡、牝の差はそんなにないでしょう」(C)netkeiba
――ブービー人気での勝利でしたが、何が勝因だったと思われますか?
当初は桜花賞から距離を延ばして、牝馬限定のオークスに向かう予定だったのですけど、金子オーナーがNHKマイルCに出走させようと判断しました。それが1番の勝因でしょう。あとは内田(博)騎手がうまく乗ってくれました。
――内田騎手には、乗り方など指示を出しましたか?
癖のあるタイプでもないですし、あれだけのジョッキーですから、うまく乗ってきてほしいという感じで特に指示はしませんでした。スタートは良かったのですが、ジョッキーが徐々に下げて後方から内を進んで、4コーナーで外に持ち出して差し切ってくれました。
2頭出しのマイネルシーガルの方が人気になっていてそちらは良い位置取りでうまく運んでいて、直線を向いたら前に動いていったのでよし!と思っていたらバテてしまって。そうしたら外から一気にピンクカメオが来ましたからね。驚きました。
▲国枝師も「驚きました」と語るピンクカメオの激走(撮影:下野雄規、(C)netkeiba)
――牝馬は早熟と言われますけど、この時期は牡牝の差はあるのでしょうか?