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不思議な馬、そして今週は

  • 2017年05月05日(金) 12時00分


◆地元競馬もプラスと働きそうなアエロリット

 先週の天皇賞キタサンブラックの強さもさることながら、週中のトレセンで見せる姿と当日の姿があまりにも違いすぎて、私自身はそちらにビックリ。レースを終えた今もなお、「なぜ?」という不思議さに包まれているところも…。

 しかも毎回追いきりに騎乗する黒岩騎手も、当日の装鞍所で、「トモが入っている。全く違う」と苦笑い。しかも競馬場に着いてからの馬房で寝ていたというのだから、ONとOFFの切り替えが瞬時にできるとしかいいようがない状況。しかもゲート裏では、ピリッとマックスにスイッチが入った状況。それでいてシッカリと折り合うのだから、本当に凄いの一言。

 過去のゲート裏で忘れもしない出来事と言えば、神戸新聞杯でのドリームパスポート。あの時は、ゲート裏で一気に体が膨らむのが見てとれ、レース後に騎乗していた高田騎手に確認すると、「背中が広がるのを感じた。膨らんだ」と、高田騎手も驚いていました。気が入るという言葉がありますが、何かがあるのでしょう。

 しかしながら今回のキタサンブラックにおいては常識的な範囲を超えているとしか言いようがなく、ここまでの違いを見せつけられると、神様が北島三郎オーナーにプレゼントされた特別な馬なのかもしれないな…と、そんな風にすら感じます。

 一方、負けはしましたがサトノダイヤモンドも外枠というハンデを背負いながらも最後はメンバー最速の脚を使っており、改めて能力の高さを感じるものでした。この中間は王者の風格がでてきていると陣営も話していただけに、この厳しい経験が次に繋がってほしいなぁと祈るような気持ちです。

 さぁ今週末は難解な1戦となりそうな、NHKマイルです。

 栗東馬で人気となりそうなレッドアンシェルやミスエルテは気性的な面から当日になってみないと判断が難しいところも…。

 よって現時点での注目はアエロリット。前走の桜花賞では若干腹回りに余裕を感じたものの首・背中の使い方にはノビヤカサがあり、雰囲気の良さを感じました。今回は地元競馬ですし、その点もプラスと働きそうです。

 それでは皆さん、週末は競馬場でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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