オークスには非常に効果がある調教のヤマカツグレース
まずはお詫びさせてください。先週のウマい馬券ではミッキークイーンに◎を打ち、参考にしてくださった皆様にご迷惑をお掛けしました。1番人気を推して、馬券圏外になるほど、予想家として恥ずかしいことはありません。当欄でも勝ったアドマイヤリードにかなり気があったことは文章を読んでいただければお分かりだと思いますが、当日輸送を気にしたことがすべてでした。悔いても何の役にも立たないことは承知していますが、とにかくお詫びはしたい、レース後はそんな気持ちしかありませんでした。
それを引きずったこともあり、今週のオークスに向けてテンションがなかなか上がりませんでしたが、やはり17日の追い切りラッシュで気持ちを切り替えることができました。やっぱり現場で動きを見て、馬を見て。忙しく、いろんな追い切りを見ることができるのは本当に幸せ。今週こそ、自分の感性を信じ、皆様のお役に立つような予想をしたいと思います。
【オークス/リスグラシュー】
チューリップ賞、桜花賞、オークス。春はこの3戦ですが「最大目標はオークスだから」と矢作芳人調教師からお聞きしていたので、ここへ向けての調整は万全といってよいでしょう。チューリップ賞後はノーザンFしがらきへ放牧に出すか否かを悩んだ同師でしたが、今回はレース間隔を考えてリフレッシュ放牧。その効果もあって、馬体は素晴らしい状態だと思います。
ただ、個人的に意外だったのは、最終追い切りをCWで行ったこと。16日に師と話す機会があったので、それを聞いておくべきだったと今さら後悔しています。最終追い切りどころか、追い切りでCWを使うのは初めて。これがどのような効果を生んでくるのか。ここは評価の難しいところになりました。
【オークス/アドマイヤミヤビ】
前走がウマい馬券で◎。敗因については、未だ自己分析できていませんが、この中間はノーザンFしがらきへ放牧に出ています。そのリフレッシュを期待しましたが、2週前時点での動きはひと息。それでも1週前追い切りのゴール前ではらしさの戻ったフットワークだったので、最終追い切りではどんな動きを見せてくれるか楽しみにしていました。
栗東坂路で1F目14.6秒、2F目13.3秒、3F目13.5秒、4F13.6秒。トータル4F55.0秒は陣営が意図した通りの数字だったようです。しかし、個人的にはこのラップがあまり関心できません。特に2F目が最速になっているということは、気持ちが高ぶっているのではないかということ。百日草特別を勝った時に「きっとオークスの最終追い切りでは栗東坂路で4F目最速ラップを踏めるから、本命を打ちたい」と思ったことを今でも思い出しますが、それに該当していない以上、やはり高い評価はできません。
アドマイヤミヤビは気持ちが高ぶっているのではないか(写真奥・5月16日撮影)
【オークス/レーヌミノル】
桜花賞優勝。個人的には距離うんぬんではなく、フィリーズレビューから追い切り本数少ない状態で好走することが予想できませんでした。しかし、それがこの馬のパターンであり、そういったタイプだからこそ、自分から動けるし、オーバーワークの心配はないといったところなのでしょう。
最終追い切りは前走時のように、前を見る形で、最後まで単走を貫くと思っていました。しかし今回は前にいたメイショウカシュウの内から、最後は並びかけていく内容。個人的には、これをやったことによって、レースで前向きさが出すぎてしまわないか心配でした。しかし、ゴール板をすぎてからすぐに止まった、あの動作。自分から動けると同時に自分から止まることもできる。あの緩急があれば、今回の距離も全く心配ないと思います。
今回の距離も全く心配ないと思うレーヌミノル(写真奥・5月17日撮影)
【オークス/モズカッチャン】
未勝利から3連勝でこの舞台。2走前に中間追い切りで時計を出していない時期がありながら、きっちりと勝ち、前走はその反動もありませんでした。個人的には前走時の栗東坂路での4F目がすべて13秒台の追い切り。もともと12秒台は出せる馬ですが、馬場が悪かったせいで、速い時計が出ていませんでした。これがやりすぎることがない調教として、今回に繋がっているように思います。
今回は逆にすべて4F目が12秒台。特に最終追い切りは4F目が最速で、12.4秒と速いラップになりました。小倉芝1800mで勝っているように、ペースが速くなっても大丈夫。鮫島一歩厩舎は3頭出しになりますが、やはり最上位評価はこの馬ではないでしょうか。
3頭出しの鮫島一歩厩舎で最上位評価はやはりモズカッチャン(5月16日撮影)
【オークス/ヤマカツグレース】
前走はウマい馬券で本命。自分がイメージしていた以上に素晴らしいレースをしてくれました。道中でラップが緩むところがあった分、前残りだったと評価する人もいると思いますが、個人的にはそこでスタミナを浪費しないところが距離適性の鍵だと思っています。だから、今回の2F延長は全く心配ないでしょう。
それは追い切りを見ていても感じるところ。特に最終追い切りは前半をゆっくり入りましたが、松山弘平騎手(レースは横山典弘騎手)が軽く促すとしっかりラップを速めていって、ゴールまで加速し続けるところが立派。CWを1周半回りながら、緩急つけた走りをできたことはコーナーを4度回るオークスには非常に効果がある調教だと思います。ソフトなんだけど、やってる中身は濃い。この調教内容が結果に繋がるような気がします。
結果に繋がる調教内容だったヤマカツグレース(5月17日撮影)
◆次走要注意
・5/14 ヴィクトリアM【ソルヴェイグ】(9人/5着)
桜花賞以来のマイル、しかも逃げるレースでしたが、勝ち馬からは0.3秒差。個人的に感じたことは、この距離なら軽い追い切りの方がレースでは結果が出るのかも知れない。そんな印象を受けるレースでした。
今後、スプリント路線なら、もう少し時計を出す追い切りがいいかも知れませんが、これからは馬場さえ悪くならなければ、結果を出していくような気がします。
[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切り栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け
◆今週の追い切り特報
・韋駄天S【レッドラウダ】
前走は17着ですが、もともとこのレースを目標に調整してきました。直線競馬で差せる脚力は魅力ですし、それが可能な現在の状態。今年のアイビスSDを勝つためにも、ここは負けられない一戦です。
レッドラウダはここは負けられない一戦(5月16日撮影)
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