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週刊サラブレッド・レーシング・ポスト

  • 2005年02月22日(火) 13時41分
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 2月13日にフサイチロックスターがG2サンヴィセンテSを制するなど、相変わらず出身馬の活躍が目立つ「ファシグティプトン・コールダーセール(3月1日)」の1回目の公開調教が、20日(日曜日)、セールの舞台ともなるフロリダ州コールダー競馬場で行われた。

 直線強い向かい風が吹く悪コンディションの中、1F=10秒2の最速時計をマークしたのは、上場番号209の父テイルオヴザキャットの牝馬。父は2年目の産駒からG1ハリウッドフューチュリティやG1ハスケル招待Hを制したライオンハートが出て、ストームキャットの有力後継馬として期待の高まっている馬だ。

 2Fの最速時計は21秒4で、2頭がマーク。1頭は上場番号137の父キャットシーフの牝馬で、母ゴッドマザーがG3セイフリーケプトS勝ち馬という良血馬。父は現役時代BCクラシック勝ち馬で、その2世代目の産駒となる。

 もう1頭は上場番号303の父グランドスラムの牝馬。父はBCスプリント勝ち馬ケイジャンビートを筆頭に安定して活躍馬を輩出し、昨年の北米リーディング12位につけている、ゴーンウェスト系のトップサイヤーである。

 以下、注目馬をヒップナンバー順に挙げていきたい。

 上場番号53番の父シーキングザゴールドの牡馬は、母がG1テストSの勝ち馬。1回目の公開調教1F=10秒6とまずまずの時計を出している。

 上場番号258も、父シーキングザゴールドの牡馬。こちらは兄にG1シューメーカーマイル、G1エディーリードHらを制したリダトーレがいる。1回目の公開調教における時計は1F=10秒6。

 上場番号299の父イエスイッツトゥルーの牝馬は、母がG1デラウェアH勝ち馬ショッカーティー。これも1回目の公開調教で1F=10秒6の時計を出している。

 上場番号324の父イルーシヴクオリティの牡馬は、フランスの2歳G1モルニー賞勝ち馬イルーシヴシティの全弟。50万ドルという、今回の上場馬の中では最も高い価格で仕入れられている馬だ。父は言うまでもなく、昨年の北米3歳牡馬チャンピオン・スマーティージョーンズを輩出した種牡馬。1回目の公開調教で2F=21秒8の好時計をマークしている。

 上場番号333の父シルヴァーチャームの牝馬は、G1オークローンH勝ち馬プレコシティの半妹。1回目の公開調教1F=10秒4と、これも素軽い動きを披露している。

 324番同様、50万ドルという高値で仕入れられているのが、上場番号344の父ティッズナウの牡馬。兄に2歳G2ブリーダーズフューチュリティ2着馬タイガーハントがいる。1回目の公開調教は2F=22秒フラットと、これも好時計をマークしている。

 上場番号14のハリウッドストーリーの弟、上場番号55のメダグリアドローの弟、上場番号74のアドヴァロレムの弟、上場番号77の母コレクトザキャッシュの牡馬、上場番号99のリクタースケールの弟、上場番号156の母ヘリテイジゴールドの牝馬、上場番号263のポメロイの妹など、血統的に注目されたG1勝ち馬の弟、妹、産駒らは、いずれも1回目の追い切り時計が平凡。27日(日曜日)に予定されている2回目の公開調教における動きを見るまでは、評価を保留せざるを得ないようだ。

 セールは3月1日(火曜日)、午前11時スタートとなっている。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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