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グラマラスライフ(牝 美浦・田村康仁 父ハーツクライ、母プリティカリーナ)
全兄エクレアスパークルは新馬戦を快勝したあと臨んだ若葉S(OP)で2着となった実力馬。4分の3姉アグレアーブル(父マンハッタンカフェ)はフローラS(GII)6着、4分の3兄アンタラジー(父ディープインパクト)は準OP馬と、母プリティカリーナは何を交配しても優れた産駒を出してくるので繁殖牝馬としてのポテンシャルが高い。母の半弟Love and PrideはパーソナルエンスンH(米G1)、ゼニヤッタS(米G1)を制した一流馬で、2代母Ile de Franceは名種牡馬Bernardiniの半姉。活力旺盛なファミリーだ。「ハーツクライ×シーキングザゴールド」は秋華賞(GI)2着馬キョウワジャンヌと同じ。母は堅実にスピードを伝えるので高確率で走ってきそうだ。
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グローリーヴェイズ(牡 美浦・尾関知人 父ディープインパクト、母メジロツボネ)
母メジロツボネは現役時代に芝短距離で4勝を挙げ、準OPまで出世した。スウェプトオーヴァーボードとアンバーシャダイを組み合わせると、Ambehavingとクリアアンバーの相似な血のクロスが生じるので好ましく、同パターンの配合からオーバルスプリント(JpnIII)を勝ったキョウエイアシュラが出ている。メジロツボネはそれに加えて牝馬三冠馬メジロラモーヌのファミリーなので繁殖牝馬としておもしろい存在だ。これにディープインパクトを付けて誕生した本馬は、マイルから中距離向きの豊かなスピードを感じさせ、メジロ牧場由来の重厚な血を抱えているので重賞でもやれるだけの底力を秘めている。
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シトリカ(牝 栗東・牧浦充徳 父ヨハネスブルグ、母サチノスイーティー)
母サチノスイーティーは芝・ダートを問わず短距離戦で活躍し、アイビスサマーダッシュ(GIII)を勝ったほかオーシャンS(GIII)とかきつばた記念(JpnIII)で2着となった。サチノスイーティーの兄弟にはナニハトモアレ(10年アンタレスS-GIII・2着)、ビューティーモズ(準OP)がいる。2代母ペルファヴォーレはサンシャイン牧場の生産馬で、同じくサンシャイン牧場が生産した桜花賞馬プリモディーネと配合構造がよく似ていることが優れた繁殖成績の理由だろう。母の父カリスタグローリはクリスタルC(GIII・芝1200m)の優勝馬で、Nasrullah 3×4というスピード値の高い配合から誕生している。父はネロやホウライアキコといったスピード馬を出したヨハネスブルグ。本馬はMr.Prospector 4×4なので仕上がりが早く、スプリント戦で大物に成長する可能性を秘めている。
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パイオニアバイオ(牝 美浦・牧光二 父ルーラーシップ、母アニメイトバイオ)
母アニメイトバイオはローズS(GII)を勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)や秋華賞(GI)でも2着となった実力馬。母の半弟レインボーライン(父ステイゴールド)はアーリントンC(GIII)を制し、菊花賞(GI)2着、NHKマイルC(GI)3着。同半妹ホーマンフリップはファンタジーS(GIII)2着。この兄弟は6頭すべて勝ち上がっている。2代母レーゲンボーゲンは優れた資質を伝えているので、子だけでなく孫の代でも期待できそうだ。本馬はアニメイトバイオの初子。「サンデーサイレンス+ミスタープロスペクター+フレンチデピュティ」という構成なので、母方にスピード血統が欲しい父ルーラーシップの配合相手としては申し分ない。芝向きの中距離タイプ。
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メジャーマジック(牝 栗東・橋口慎介 父ダイワメジャー、母ソーマジック)
ソーグリッタリング(父ステイゴールド/16年京都2歳S-GIII・5着)、ソーアメージング(父ネオユニヴァース/1勝)の4分の3妹。母ソーマジックは桜花賞(GI)3着馬で、サトノエンペラー(09年青葉賞-GII・6着)、トーセンデューク(現OP)、ゴールドマイン(中央準OP)の兄弟にあたる。2代母スーアは現役時代に伊1000ギニー(G2)を制覇した。優れた資質を伝えるファミリーだ。「ダイワメジャー×シンボリクリスエス」の組み合わせは、ミスパンテール(17年チューリップ賞-GIII・2着)、ティソーナ(16年マーガレットS-OP)などと同じ。芝向きの優れたマイラー配合なので上級クラスへ出世することは間違いなさそう。