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【小林智×藤岡佑介】第1回『先駆者の格言 フランスでアジア人が認められるためには』

  • 2017年07月26日(水) 18時01分
with 佑

▲日本人で初めてフランスで開業した小林智調教師、一時帰国のタイミングで対談が実現


佑介騎手が対談の機会を心待ちにしていたゲスト。“小林 智”――この名前を目にしたことのある競馬ファンは多いはず。日本人初のフランスで開業した調教師で、オルフェーヴルをはじめ凱旋門賞に挑戦する日本馬を数多く受け入れてきている。佑介騎手や田中博康騎手(当時、現調教師)のフランス遠征の身元引受人も小林師。多忙な合間を縫って一時帰国した小林師との対談が、ついに実現。「世界から見たリアルな日本競馬」が語られます。(取材・構成:不破由妃子)


「僕にとって小林先生との出会いは、人生観が変わるくらいのことでした」


佑介 小林先生、お久しぶりです!

小林 今日は呼んでくれてありがとう。対談はいつも見てるよ。

佑介 先生はnetkeibaのヘビーユーザーですからね(笑)。僕にとって先生は第二の師匠。だから、いつか出ていただけたら…とずっと思っていて、(小林師が毎年来日する)セレクトセールのこの時期を待っていたんです。

小林 第二の師匠って言ってもねぇ、教えたのは悪いことばっかり(笑)。

佑介 そんなことないです! (フランスにいた)7カ月ものあいだ、先生の仕事を間近で拝見することができて、本当にいろいろな話をしてくださって。僕にとって人生観が変わるくらいの出会いでしたからね。そもそも先生が受け入れてくださらなかったら、僕のフランス修行は実現しなかった。日本から初めてお電話したときのことは今でもよく覚えています。大人になってから誰かに電話をするのに、あんなに緊張したことはありませんでしたから。

小林 なんで? お互い日本人なのに(笑)。

佑介 だって、お会いしたこともないのに、いきなり「身元引受人になってください」ってお願いしたわけですからね。でも先生は「どうぞ、どうぞ」みたいな感じで、めっちゃ軽かった記憶が(笑)。

with 佑

▲騎手のみならず、オルフェーヴルの凱旋門賞など日本馬の遠征でも大きな貢献をしている(撮影:高橋正和)


小林 「うん、わかった。で、いつくるの?」みたいなね。ウチの厩舎には研修生の子たちがしょっちゅうくるから、そういうのはもう慣れっこ。電話をかけてくるだけまだいいよ。最近はLINEで済ます子もいるから。

佑介 さすがにそれは…(苦笑)。でも、実際に行ってみて、先生がウェルカムな理由がわかりました。本当にいろんな子が研修にきていたから。

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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

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1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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