◆最近の和田竜二騎手は人が変わったかのような好成績 馬券がもっと難しく波乱も期待できるのは古馬のハンデ戦「小倉記念」。古馬のローカルのハンデ重賞は荒れる。七夕賞こそ平穏に収まったが、今年、函館記念は1番人気馬「11連敗」となり、つづく中京記念では1番人気馬の連敗がとうとう「18」にのびた。今週の小倉記念の1番人気馬も現在「11連敗中」である。
伏兵評価にとどまる6歳
バンドワゴン(父ホワイトマズル)の完全復活に期待したい。3連勝のかかった3歳春の「きさらぎ賞」で2着に負けたあと、脚部難も、精神的なダメージもあり、実に2年間の休養に追い込まれてしまった。
復活したあとも休み休みのローテーションしか組めず、ここまで【4-1-0-4】。まだ9戦しかしていない。遅咲きタイプが珍しくないホワイトマズル産駒とはいえ、いまや6歳の夏、もう完全復活して秘める能力を全開したい。
今回は、デビューから2着にとどまったきさらぎ賞まで騎乗していた和田竜二騎手とのコンビが復活した。これにはさまざまな理由があるだろうが、最近の和田竜二騎手のまるで人が変わったかのような好成績が大きいはずである。
今年は、先週までに例年の最終的な勝ち星に近いJRA58勝に勝ち鞍をのばしている。追い比べになると、ムチの連続使用だけに頼ったバンドワゴンのきさらぎ賞当時とはまさに一変、テイエムオペラオーとのコンビで頭角を現し、自信をつけた当時の和田騎手に戻った。
バンドワゴンは前々走、ルメール騎手とのコンビで差す形で1600万条件を制したが、前回の鳴尾記念をみると、オープンでは差し=追い込みで通用する鋭さは乏しい。強気に先行したアサクサキングス(菊花賞)、他のスタミナをそぐように主導権を握ったイングランディーレ(天皇賞.春)、あるいはほとんどのレースでハナは譲らず重賞を3つも勝ったシルポートと同じように、一本調子の死角はあっても自分のペースを主張する形が、ホワイトマズル産駒バンドワゴンのひとつの勝利パターンと思える。
幸い、ここは行きたい馬は少ない。昨年、
クランモンタナを最初から気合をつけ通しで勝った小倉記念である。和田竜二騎手の、きさらぎ賞当時とはテクニックの異なるはずの「逃げ作戦」に注目。控える策はないと思える。行けば簡単にはバテない。バンドワゴンの完全復活に期待したい。
もう1頭、前回の七夕賞では包まれて4コーナーでは最後方まで下がりながら、最後は0秒4差にまで突っ込んできた
タツゴウゲキ(父マーベラスサンデー)の能力全開にも期待したい。こちらは4走前に快勝したMデムーロを配してきた。
◆レパードSはここから飛躍するエピカリスに期待 ベルモントSを残念な直前の取り消しとなった
エピカリスが、帰国して出直し初戦となるレパードSは、さまざまな意味で注目。直前まで出走したかった関係者もいたとされるが、不安のある状態で出走に踏み切っては、結果は分からないが、長期休養に追い込まれる危険もあった。
帰国して立て直しに成功し、わずか2ヶ月後のレパードSに出走してきた。また、新たな未来展望をかかげることができる。期待通りのレースが可能だろう。
負けはしたが、UAEダービーのサンダースノーは、愛2000ギニーを2着、仏G1シャンプラ賞制覇でG1を2勝目。トップホースの1頭だった。