叔父・インペリアルマーチが繋いだ“縁”に感謝
栗東の音無秀孝厩舎からデビューしたグレナディアーズ。芝とダートで通算5勝を挙げオープンクラスで走り、今年のダイオライト記念はミルコ・デムーロ騎手を背に4着でした。祖母がキョウエイマーチ、叔父はインペリアルマーチという血統。
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厩舎にいる時の様子
以前このコラムにも書かせて頂きましたが、インペリアルマーチが亡くなってから2年が経ちました。甥っ子が叔父も所属していた船橋の出川克己厩舎に仲間入りをしたのは今年5月のことです。
初戦は6月21日の京成盃グランドマイラーズ(船橋1600m)で、叔父が除外になり出走叶わなかった因縁深いレースから始動しました。この時は全くいいところが見られずに惨敗。水が浮くほどの不良馬場で、雨馬場が得意じゃないことも重なったと思います。
その後の7月26日に行われたサンタアニタトロフィー(大井1600m)は5着でした。吉原寛人騎手を背に道中は中団後方から進め、外を回りながらも脚を伸ばしてくる内容。「のめりながら走っていたので、良馬場とは言ってももっと乾いた馬場で走らせてあげたかったです。雰囲気はよかったですし、十分に戦える馬だと思います」(吉原騎手)
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サンタアニタトロフィーは吉原騎手を背に中団後方から脚を伸ばしての5着
どんなに実績のある中央馬でも、地方競馬のその競馬場で戦っていけるかどうかは、何度か走らせてみないことにはわかりません。グレナディアーズにとっては、今後に向けても見通しの立った1戦になりました。
手掛けているのは、インペリアルマーチも担当していた宇田川孝彰厩務員です。叔父と甥っ子の似ている部分を聞いてみました。
「え?馬っぷりが立派なところや走る力は似たものがあると思いますが、性格はあまり似ていないですね(苦笑)。マーチ(叔父)は普段でもレースでもいつも落ち着きがあってどっしりしていましたが、グレナ(甥っ子)はパドックでハミを噛んで力が入った状態のまま歩くので、マーチのように常にどっしりしてくれるようになればもっといいです。
この性格なので環境に慣れるまでに時間がかかったように思いますが、今はカイバもバリバリ食べているし、いい意味で活気があって、とてもいい雰囲気ですよ。グレナを担当させてもらうことがわかった時は本当にうれしかったです。これもマーチがうちの厩舎に来てくれたお陰ですし、マーチに感謝しています」(宇田川厩務員)
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サンタアニタトロフィーのパドックで。叔父のインペリアルマーチも担当していた宇田川厩務員と
現在は8月23日に実施されるスパーキングサマーカップ(川崎1600m)に向けてトレーニング中。今でも中央時代からの会員さんやファンたちが動向を見守り続けていると伺っています。今度は乾いた馬場になりますように……。
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レース時はグレナディアーズを応援する横断幕も見守っています
「最初の頃は、調教で外に飛んでいったり集中力が足りないような部分もありましたが、今は環境にも慣れて改善されてきました。力強くていい走りをする馬ですよ。インペリアルマーチの甥っ子がこうやってうちに入厩してくれて、本当にありがたいことだなと思っています。皆さんの期待に少しでも応えられるように頑張っていきたいです」(出川調教師)
関わる皆さん共通の目標は、グレナディアーズに、重賞を取らせたいということです。
次回のリスタートは8月21日(月)にお会いしましょう!