ダイアナヘイローはワンダーウーマンだった。
それはさておき、今週は札幌でWASJがあるから、久々に全員集合だ。
ルメールも、Mデムーロも、武豊も、福永も、戸崎も、田辺も札幌にいる。
フランケルの主戦だったクウィリーもいる。新馬でフランケル産駒を依頼するなんて計らいはあるかな?
そのWASJでは田辺に注目している。
田辺は先週新潟で復帰して、[1-3-0-1](着外の1は競走中止)の好成績をひっそりとあげていた。勝ち負けできそうな馬を厳選して騎乗していたように見えたし、WASJから逆算して、リハビリ騎乗していたようにも見えた。
田辺が本物の実力派ならば、エージェント力、もしくは政治力ではなく、抽選力で馬に乗れる、こういう機会を逃さないはずない。逃げたり、追い込んだり、マクったり、一工夫ある騎乗をするのではないか?
地方期待の若き暴れん坊ジョッキー・中野省吾に注目が集まるならば、田辺の人気がおいしくなるかもしれない。少なくともnetkeiba.comは中野省吾にスポットを当てている。どうみてもマニアックな注目は浴びそうだ。ただまだわからない。マニアックどまりで、穴人気までは行かない可能性もある。もちろん穴人気にならないならば、中野省吾にも注目だ。
それはそうと全員集合のおかげで、久しぶりにルメールとMデムーロの重賞同時騎乗が見られる。
この二人の重賞同時騎乗の成績については、
5月4日のコラムで紹介した。
「二人が重賞にいっしょに騎乗していたら、どちらか、もしくはいっしょに馬券圏内に来やすい」
と記したのだが、その後も二人は成績を伸ばした。
2017年 24回重賞同時騎乗(8月20日付)
どちらか、もしくはいっしょに馬券圏内に入った回数 20回
.833
5月4日のコラムで記したときは、15回中12回該当し、
.800
だったから、さらに伸びていることがわかる。
(ちなみに去年は1年間で、.765だった)。
それはそうだ。
5月はルメールが大旋風を巻き起こしたし、Mデムーロも負けじと宝塚などを勝った。
二人の差し馬
Mデムーロ 13回先着
ルメール 11回先着
ほぼ互角だ。
その二人が今年最後にいっしょに騎乗したのが6月25日の宝塚記念だから、キーンランドCは約2ヶ月ぶりの同時騎乗になる。
そう、この夏の二人はいっしょに重賞騎乗することがなかったのだ。
夏競馬(7月〜8月20日まで)
ルメール 0-0-1-5
Mデムーロ 0-0-1-3
パッとしない成績だ。
ぜんぜん夏を制してない!
(余計なお世話だけど)
これでは恋を制することはできないぞ! ワハー!
日本での通年騎乗にも慣れてきて、今年は夏休みモードに突入か? うむ、それもありだ。
でも、もう夏も終わりに近づいて来ている。そろそろ気合が入ってもいい頃だろう。そういう意味でも全員集合のWASJはいい起爆剤になるのではないか?
などと思って、去年のキーンランドCを見直したら、
Mデムーロ 6着(エポワス)6人気
ルメール 8着(サトノルパン)5人気
おっと! 起爆してない。
で、
モレイラが1人気のシュウジで2着だった。
結局、モレイラか!?
なんつったら、身も蓋もない!
身も蓋もないけれど、今年の騎乗馬も去年とあまり変わらない印象だ。
ルメール エポワス
Mデムーロ メイソンジュニア
両馬ともに人気馬というより、伏兵馬だ。
ルメールもMデムーロも、常に人気馬に乗るわけではない。ただどちらか一方は人気馬に騎乗するのが春の流れでもあった。
この2頭ならば、3歳のメイソンジュニアを買いたくなる。でもなにかが足りないようにも思える。
そもそもルメールとMデムーロのどちらかを買おう!というノリではない。自分の見つけた◎馬の3連複などの相方に、ルメールとMデムーロの馬を選ぶのは合理的ではなかろうか? そんなノリだ。
モレイラ シュウジ
う〜む…今年もモレイラが先着するような、しないような…。身も蓋もなくていいような…。
予想では、
シュウジ 3人気
エポワス 5人気
メイソンジュニア 7人気
エポワスとメイソンジュニアはルメールとMデムーロが乗るからか、少々人気に思える。むしろシュウジの3人気の方がおいしい感じもする。仮に58キロが嫌われて、実オッズでもシュウジが3人気ならば、今年もシュウジを相方に選ぶのが正解に思える。
去年1人気で2着だったシュウジが予想3人気。
ついでに去年2人気で1着だったブランボヌールが予想4人気。
牡馬で1着している馬は56キロ以下。
牝馬で1着している馬は54キロ以下。
シュウジは58、ブランボヌールは55。1着の傾向からは少し重いということか。
だとしても、
去年、1、2人気で2着、1着した馬が3、4人気だというなら、今年もこの2頭はナイガシロにしない方がいいように思える。
とはいえ、ルメールもMデムーロも、シュウジもブランボヌールも、あくまでも馬券の相方候補だ。◎馬は別のところから探したい。
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キーンランドC・注目馬
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ノボバカラ 田辺 予想12人気
ネロ 中野 予想8人気
ノボバカラは前走・函館SSが初芝だったからか、あおり気味にスタートして出負けしてしまった。それでも最後はいい脚で伸びていた。レコードの出る流れ、馬場で、中団にいた馬が馬券圏内を独占するレースで、後方から上がり1位、7着、着差0.7秒は悪くないように見えた。2回目の芝なら、「スタートの一歩」も上手く行くのではないか?
仮に、前に行けなかったとしても、札幌5週目で、Cコース2週目なら、操縦次第では間に合う可能性もある。Cコースに替わった先週も差しが決まっていた。去年は後方馬に出番はなかったけれど、一昨年は後方馬の出番だった。
去年じゃなくて、一昨年にな〜れ。という選択は危うい選択だけど、人気薄の馬なら堪えられる。
馬場読み名人(だと自分は思っている)田辺が上手くハメてくれないかな?
田辺が馬場を見切ったときは勝ち方が鮮やかだ。しかも人気薄でもハメる力がある。今年はまだ重賞2勝で、1人気、4人気での勝利だけど、去年は8人気で3つ、一昨年は12人気、13人気でハメた。
相方は難しい。ノボバカラが来るときは、いろんなことが想定外の可能性もあるからだ。どうせ人気はない。あっても8人気までだろう。ならば相方はいっぱい。とっかえひっかえ。そんなんでいいんじゃないか?
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新潟2歳・歓迎の儀
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大歓迎
プレトリア
オーデットエール
小歓迎
フィルハーモニー
マイネルサイルーン
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出遅れを歓迎せよ。
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新潟2歳Sは「歓迎の儀」と称して、いくつか「儀」をあげていたけど、「出遅れを歓迎せよ」だけでいいような気もして来た。
去年も出負けしたオーバースペックが2着した。オーバースペックは出負けしても、慌てず、後方待機に徹して、上がり1位で追い込んで2着した。
同じように出負けした1人気のモーヴサファイアは、すぐに押し上げて11番手を追走して8着に負けた。上がりは3位だった。
出遅れを歓迎せよとは、騎手へのメッセージにも思えてくる。
だから今年も出遅れても、慌てず騒がずじっとして、最後に追い込めるような馬を選べばいい。慌てず、騒がずいられるのは、決め手に自信があるからでもある。だから前走、出遅れ・出負けしても上がり1位で1着した馬に注目してみる。
前走ちゃんとスタートして、好位から勝った馬が今回出遅れて、後方から差し切るケースもあるけれど、そこは読めない。それに、前走出遅れ・出負けした馬が今回も出遅れ・出負けして、後方から差し込むケースも多い。だから前走、出遅れ・出負けしても上がり1位で勝った馬に注目する。
該当馬は3頭。
プレトリア 前走出遅れ 後方から大外を回って1着 上がり1位。
鞍上は吉田隼で、今回も同じ。決め手には自信を持っていそうだ。
オーデットエール 前走出負け 後方にいて、3角〜4角で少し押し上げて、外を回して1着 上がり1位。
鞍上は戸崎で、今回は善さん。騎手が替わるのは自信度ではマイナスだけど、善さんなら出負けしても慌てず騒がずじっとしてそうだ。
グランデウィーク 前走出遅れ すぐに押し上げて、3角からマクって、4角で外に振られる不利を被るも、伸びて1着。
上がりは2位だったけれど、4角の不利を考えれば、実質1位とも言える。鞍上は戸崎で、今回は柴山。柴山はちゃんとスタートさせちゃいそう。
というわけで、
プレトリアとオーデットエールの出遅れを大歓迎することにした。
小歓迎はマイネル系の2頭。
このレースは、マイネル系(岡田繁幸氏系)も歓迎できる。こちらは先行して、しぶとく粘るのが得意だから、前走、出遅れ・出負けはあって欲しくない。
フィルハーモニー
マイネルサイルーン
新馬を1着して、特別レースを走っている馬はこの2頭しかいない。もちろん出遅れ・出負けもない。
マイネル系の馬は多頭数で大攻勢をかけて来たときに好走馬が出現しやすい。その目安は3頭以上。狼のように集団で攻め立てるときが怖い。
それを理由に去年はマイネルを大歓迎して、失敗した。しかも今年は最大で2頭。数も少ない。それでも、今回の2頭のキャリアは魅力的。だから今年は小歓迎してみる。