“海外のゲート”を間近で見学、日本との違いを発見
netkeibaをご覧のみなさん、こんにちは。小崎綾也です。
この度、オーストラリアにて長期武者修行を敢行することになり、コラムを書かせていただくことになりました。オーストラリアでの日々の生活や感じたこと、また僕自身の成長を発信していけたらいいなと思っています。今のところ、隔週更新の予定なので(隔週木曜の18時更新)、読んでいただけたらうれしいです。
僕には以前から「いつか海外で競馬に乗ってみたい」という強い思いがありました。海外で乗ることにより、具体的にどういった技術が磨けるのかは、今はまだ明確ではありません。ですが、騎手として多くの経験を積みたい、そして成長したい。その一心です。
だから、海外遠征を決めるにあたってそこまで悩むこともなく、前向きに決断することができ、決まってからはその日をひたすら楽しみにしていたのですが…。
日本での最後の騎乗が終わると、自分のなかで気持ちに変化があり、楽しみなだけではなく、少し緊張と不安が湧いてきました。最後に騎乗した日が日本を出発する2日前だったのですが、やっぱりいざ“そのとき”が目の前に迫ってくると、比較的前向きな性格の僕の心情にも変化が出てくるみたいですね(笑)。
▲渡豪前ラスト騎乗、8月22日の金沢でのYJS騎乗時 (撮影:大恵陽子)
いよいよ出発の日。成田空港からシドニーのキングスフォードスミス空港までのフライト時間は10時間弱で、到着したのは朝でした。現地に着いて少し休憩したのち、さっそく今回の遠征でお世話になるクリス・ウォーラー調教師に挨拶に行きました。
クリス・ウォーラー厩舎はローズヒルガーデンズ競馬場にあり、競馬場内の厩舎だけでも150頭ほどの競走馬を管理しているビッグステーブルです。クリス調教師とは、以前にも一度だけお会いしたことがあるのですが、今回改めて挨拶にうかがい、僕を受け入れてくださったことへの感謝の気持ち、そして、クリス調教師のもとで経験を積みたいという強い思いが、より一層、僕のなかで湧いてきました。
翌日の土曜日は、ローズヒルガーデンズ競馬場で競馬観戦。キレイな競馬場で、スタンドも広いです。昼の12時頃からレースが始まり、1日に9レースが組まれていました。
▲ローズヒルガーデンズ競馬場
ローズヒルは、ニューサウスウェールズ州のなかでメトロポリタンという位置付けにある競馬場なので、日本に短期免許で来日経験のあるヒュー・ボウマン騎手やブレイク・シン騎手など、トップジョッキーが集まります。
ボウマン騎手は、クリス・ウォーラー厩舎の主戦でもあり、僕の受け入れ先がクリス・ウォーラー厩舎に決まったのも、日本と繋がりのあるボウマン騎手を通じてのものです。彼にも感謝していますし、彼からたくさんのことを学べたらいいなと思っています。
▲来日初勝利を挙げた時のヒュー・ボウマン騎手 (C)netkeiba.com
レースに騎乗できた場合の下見として、ゲートを間近で見させていただきました。返し馬のあとは、日本より早く集合の合図が掛かり、集合後は馬番とは別の枠番で枠入れします。
そして、日本との一番の大きな違いはゲートボーイがいること。実際に僕がレースに騎乗できることがあれば、ゲートボーイが付くこともあるはずです。日本との違いはまだまだたくさんあると思いますが、貴重なこの機会にすべてを糧とできるよう、しっかり対応していきたいと思っています。
▲日本とは違うことも多いゲート前のルール
以上、小崎綾也でした!