Mデムーロとルメールが久しぶりに(宝塚記念以来)重賞同時騎乗したキーンランドC。
「二人が重賞にいっしょに騎乗すると高確率で、どちらかが馬券圏内に入る」と先週も触れたけれど、またしてもどちらかがやって来た(ルメール)。
そして、自分はまたしてもハズしてしまった!
正直、騎乗馬的には2頭ともに伏兵馬だったし、週中の段階では、
エポワス 予想5人気
メイソンジュニア 予想7人気
で、
2頭ともに少々穴人気になりすぎではないか? なんてわかったようなことを書いて、薄口に扱ってしまった。
今、思えば、netkeiba.comのみなさんの週中のエポワスへの評価は正しかったのに、この2頭ならば、人気のないメイソンジュニアがいいな…などと真逆のことまで書いてしまい、今も顔を真っ赤にしてこれを記している。
でも実際のオッズは、
エポワス 12人気
メイソンジュニア 4人気
で、
メイソンジュニアの方が穴人気になって、エポワスは予想以上にナイガシロにされていた。
そのナイガシロにされたルメールのエポワスが1着。
自分の場合は常に「ルメールとMデムーロを◎馬の相方にできるか?」がテーマだから、ここでの答えは「相方にできる」が正解だったわけだ。
もっとも肝心の◎がズレてちゃ話にならない!
そして二人の重賞同時騎乗時はどちらかの馬が好走しやすいと、改めて思ったのだった。
何回、改めるんだって話でございます。ギャフン!、
これで、今年は、25回重賞に同時騎乗して、21回どちらかが、もしくはいっしょに馬券圏内に入ったことになる。
.840
また伸びた!
しかも今回は人気薄!
ルメールが前走騎乗した1人気のモンドキャンノではなく、エポワスに騎乗する時点で何かを察知しなければいけなかったのかもしれない(モンドキャンノは6着)。
エポワスは12人気で単21.2倍。13人気の馬の単が56.9倍だったから、持論のオッズ視点ではエポワスは境界線上にいた馬になり、ヒモとしては買えた。でも穴指命はできなかった。
ちなみに今週の月曜日に発売され、netkeiba.comでも紹介されていた(
http://news.netkeiba.com/?pid=news_view&no=125595)、オッズマスター・大谷清文さんの最新刊「回収率をあげるオッズ馬券の参考書」だとエポワスは穴馬判定馬だったはず。
本書で紹介されている「レース波乱度判定」ではキーンランドCは大穴判定レースだったし、穴馬抽出の肝「オッズの壁」にエポワスは該当していたからだ。
大谷さんはオッズでアプローチするようになって、回収率が100%を超えるようになった人で、自分はオッズマスターとして一目置いている。
レースの波乱度を分析し、荒れると判定されたレースでのみ、オッズで穴馬を抽出し、馬券を購入するスタイルで、今年の上半期も回収率は180%だったそうだ!
「単勝オッズを買う層と馬連オッズを買う層は違う。そこから生じる人気のズレを利用して穴馬を抽出する」はもっともだと思うし、「穴判定が出ないレースでは、穴馬を買う意味はない」も理にかなっている。
オッズで波乱度を判定するだけでも利用価値は高い。「オッズの壁」とか「突入&移動馬」とか穴馬抽出のアプローチも面白い。興味のある方はご一読を。
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ルメールとデムーロのハーモニー
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今週もルメールとMデムーロはいっしょにハーモニーするかな?
ルメール 札幌騎乗
Mデムーロ 新潟騎乗
チャンスがあるとしたら土曜の重賞の札幌2歳Sだと思ったけれど、Mデムーロは土日ともに新潟のようだ。
先週のキーンランドC以外では、この夏(7月8月)二人は同じ重賞に騎乗していない。今週が夏競馬の最終週だから、この夏はキーンランドCだけがハーモニーレースになってしまいそうだ。キーンランドCが特別というより、WASJが組まれていたことが大きかったように思う。
この夏の単体での重賞成績(7月~8月20日まで)
ルメール 0-0-1-5
Mデムーロ 0-0-1-3
先週も書いたけれど、二人ともヴァカンス中って感じだ。
ただキーンランドCの1着で、ルメールの調子が上がって、Mデムーロにも火がついていれば話は別だが、まだ夏休みモードならば、馬券は逆に楽しめる。今週は人気馬に騎乗するからだ。
ルメール ロックディスタウン 予想2、3人気
Mデムーロ アストラエンブレム 予想1人気
どちらも馬券圏外に外れてくれると、馬券の旨味は増しそう。
ロックディスタウンの前走は新潟の芝1800だった。圧倒的1人気の中、先行して、危なげなく1着した。
ルメールは「距離は2000まで大丈夫」とコメントしていたけれど、「このあとイレ込まなければいいですね」と気性を少々心配していた。
新潟で降ろしたのに、新潟2歳には出走せず、札幌2歳を使うのは、同じサンデーRのフロンティアがいたからかもしれないけど(1着)、ルメールにもこだわっているからかもしれない。
もしそうなら、気性的な難しさを内包している可能性もある。そういう馬を涼しい顔をして、操縦するのがルメールなんだろうけど、人気ならば心配はできる。2着、いや3着…………4着だといいな。
アストラエンブレムは、先行しても上がり2位、3位の脚が繰り出せる。それが全成績5-3-1-3(5着以下なし)という堅実な成績に繋がっているはず。
こういう馬は初めての距離2000がたとえ少々長くても、それなりに上がりをまとめてしまい、勝てないまでも2着か3着に走ってしまうかもしれない。
新潟記念は伝統的に1人気が凡走しやすいレース(1-1-0-8)でもある。
ならば、そこにもすがって、2着か3着か4着と見立て、4着になる方に賭けるのはありだし、2着まではしょうがないと思うなら、別の馬の単勝を全力で仕留めるのもありだ。
この10年で1人気は1勝、2人気は2勝、3人気は0勝で、4人気以下の馬の単勝を買う手は十分ある。
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ルメールもMデムーロも馬券圏外! とは言いきれなかったけれど、一応、ルメールとMデムーロの1着の心配はできた。あとは頭で狙える別馬を探すだけだ!
(2着か3着する可能性があるなら、相方としては買えることになるけど、今はそこはスルーしておく)
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札幌2歳S・注目馬
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ファストアプローチ
コスモインザハート
シスターフラッグ
札幌2歳Sは不思議なことに単10倍~20倍未満の馬が本当によく走る。
予想オッズと自分の感覚と願望から、上記の3頭が「その場所」にいるのではと思い、注目してみた。
ファストアプローチは藤沢和厩舎の馬で、鞍上は蛯名。それだけで気になる。東京で1400を4着して、2戦目は札幌の1500を1着。洋芝が良かったのか、ティータンが上手だったのか、相手馬が弱かったのか、圧勝だった。自分は洋芝が向いていたと捉えてみたい。
で、蛯名騎乗。北海道では藤沢和厩舎の勝負騎手はルメールが多いけれど、ルメールはサンデーRのロックディスタウンを優先したと解釈した。藤沢和厩舎の馬に蛯名騎乗はときどきある。ここは勝負の違和感と捉えたい。
コスモインザハートは、このレースで走りやすいマイネル・ウイン・コスモ、いわゆる岡田繁幸氏系の馬。初戦を柴田未で勝って、2戦目のここで柴田大への乗り替りは、ふつうに岡田繁幸氏系の勝負パターン(のはず)。騎乗経験のあるヴィオトポスに乗らないのは岡田系のヒエラルキーではコスモインザハートの方が上という判定か。それだと安心だ。
シスターフラッグは、新馬戦(前走)の勝ち方が牡馬みたいで力強かった。
出負けして、後方を追走して、3角から動いて、1着。終始外を回ってのもので、丸飲み感いっぱいだった。
この3頭の内、1頭くらいは実オッズでも単10倍~20倍未満にいるはず。そこをうまく抽出したい。
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新潟記念・注目馬
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ロイカバード 予想5人気
ソールインパクト 予想7人気
ハッピーモーメント 予想9人気
ラストインパクト 予想10人気
ディープインパクト産駒4頭
今から3年前の8月に
「8月のディープインパクト」というコラムを書いた。ディープインパクト産駒は期待馬ばかりだから、どの厩舎も春と秋に出走させがちと思いきや、実は8月の芝重賞の成績がいい。そんな内容だった。
実際、新潟記念も3年連続でディープインパクト産駒が勝っている。去年はワンツー、3年前はワンツースリーだった。小倉記念も去年はワンスリー、3年前はワンツーだった。
逸材と期待して、大事に育ててきたけれど、春と秋の重賞では少し足りないディープインパクト産駒が、レベルの落ちる夏の重賞に狙いを定めて、勝ち負けする。そんな見立て。
ロイカバードは前走1600万条件だったけれど、57.5キロのトップハンデで2着しての参戦。今回は55キロで、横山典4回目の騎乗で、そろそろ決めにきてもいい。
去年1着したアデイインザライフも前走1600万条件からの参戦で55キロで横山典だった。3年前に2着したクランモンタナも前走は1600万条件だった。ディープインパクト産駒はそういうのを気にしなくていいのだろう。少なくとも夏の重賞のハンデ戦では気にしなくてよさそうだ。
前走の七夕賞を53キロで、7人気で、3着したソールインパクトも前走は1000万条件だった。今回もハンデ53キロで、予想とはいえ7人気ならば、着順も同じように3着でいい。
そもそも全成績4-4-10-10で、3着が異常に多い。特に今年はここまでで1-0-5-1。3着の半分は今年あげたもので、今まさに「相手なり」が完成の域に入ってきているのかもしれない。1着する馬を探しているけど、ソールインパクトは3着ありでもいいんじゃないか。
ハッピーモーメントも前走の目黒記念を3着したときと同じ54キロで出られるのがいい。前走5月というのもいい。最近は小倉記念と同じように前走5月の馬が走ってきている。
ディープインパクト産駒の人気はなさそうだから、2頭馬券圏内に入ってくれるといいな。
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小倉2歳S・注目馬
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ルリハリ
スーサンドン
ルリハリは鞍上が嘉藤だから。
スーサンドンは鞍上が和田だから。
ルリハリは関東馬。
この20年で関東馬で馬券になったのは、去年2,3着したダイイチターミナルとカシノマストの2頭しかいない(0-1-1-9)。
ダイイチターミナルは嘉藤で、カシノマストは川須だった。つまり、嘉藤は唯一小倉2歳Sで、関東馬で馬券になった関東の騎手と言える。ちなみに小倉2歳Sに複数回騎乗経験のある関東の騎手も嘉藤しかいない(0-1-0-1)。
その嘉藤が今年は関東馬のルリハリで挑む。
自分は、もはや初めから、新馬と小倉2歳をセットで嘉藤に依頼していたのではないか? とさえ思っている。
もし、今年も好走させれば、小倉2歳の嘉藤と、関東ではアピールできるぞー!
ガンバレ~。
この10年で小倉2歳を一番勝っている騎手は浜中で4勝。2位は和田の3勝。
ここを勝てば和田は浜中に並ぶぞー!
ガンバレ~。