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エポワス、9歳でのキーンランドC制覇は厩舎の技術あってこそ

  • 2017年09月01日(金) 12時00分


◆今週はG1経験での精神面の成長に期待しトーセンバジルに注目

 新潟2歳ステークス、注目をしていた関東馬のムスコローソが12着。

 超スローで前残り競馬であったこともありましたが、それ以上に当日の馬体にビックリ。

 新馬戦同様にユルサがあり、まだまだこれからといった雰囲気で、ここを目標という感じではなかったのかな?という仕上げにうつりました。ですが考えてみれば、まだ2歳戦で、しかも2戦目の休み明け。

 陣営は今のこのレースよりも、まずは馬の成長を考えていたようにもうつり、この無理のない選択がのちのちプラスと働くようにも思え、個人的にはこの先、どのように成長をしていくのか?気になりました。

 それに加えて、これまでの手塚厩舎と言えばG1・3勝をあげていますが、朝日杯FS・2勝、桜花賞1勝と、早めの時期のマイル戦での勝利。

 勝手な思いこみかもしれませんが、今までとは少し指向が違うようにも感じ取れ、その点も今後に向けての面白みとなり注目していきたいとも思えるものでした。

 そして厩舎と言えば、札幌で行なわれた重賞・キーンランドカップで勝利をあげたのが藤沢厩舎のエポワス9歳馬。

 常日頃から思うことの1つに、よく競馬ファンの方に、「○○厩舎すごいですね」とか、「1口馬主ですが、どこの厩舎に行く馬を買ったらいいですか?」との質問を受けます。

 何をもってすごいのか?

 この物差しは人によって違うと思いますが、私はエポワスのように、年齢を重ねた馬での重賞制覇がなし得ることは重要な要素だと感じています。

 というのは、それだけ馬の成長を逆算した対応ができ、馬の体を維持することに加え、走る気持ちを萎えさせないような調教・調整ができる証と取れるから。イコール、人間の技術が備わっていると感じるのです。

 また距離もそう。どのあたりの距離で活躍馬を輩出しているかも大事な気がします。

 皆さんは、どのように考えますか?

 さて今週は、新潟記念。

 注目はトーセンバジル。走るフォームや体に魅力を感じる一方で、秋の競馬を見ていると、精神的な面でのナイーブさがあり、レースで多くのことを要求できない様子。

 よっていかに自分のリズムで走れるか?がカギとなりそうですが、G1で戦った経験からか、今回の帰厩後は追いきり後のテンションに違いがあり、我慢がきいている様子。期待したいです。

 それでは皆さん、週末は競馬場もしくはフジテレビ「みんなのKEIBA」でお逢いしましょう。ホソジュンでしたぁ。

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愛知県蒲郡市出身。JRA初の女性騎手として96年にデビュー。2000年には日本人女性騎手初の海外勝利を挙げ、01年6月に引退。 現在はホース・コラボレーターとして、フジテレビ系『みんなのKEIBA』などに出演。

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