8月14日〜25日の日程で、ヨーロッパ遠征を敢行した川田騎手。ビザの関係で、イギリスではレースに騎乗できなかったものの、フランスでは3鞍に騎乗し、またひとつ経験値を上げてきました。ここでは、競馬の聖地・ニューマーケットでの調教騎乗、ドーヴィルで行われた1歳馬のセリの様子、そしてデットーリ&ムーアとの交流など、川田騎手撮影の写真とともに、濃密な10日間を振り返ります。(取材・文:不破由妃子)※当初は遠征中にもコラムを配信する予定でしたが、スケジュールの都合により、帰国後に取材した記事を今回含めて2回掲載させていただくことになりました。ご了承いただけますと幸いです。
イギリスで乗ってみたいという思いがより強く
──約10日間のイギリス、フランス遠征、お疲れさまでした。今回は、イギリスで騎乗する当初の予定が直前で白紙になるなど、現地でのスケジュールが不確定ななかでの遠征でしたが、実際、どんな10日間を過ごされたんですか?
川田 着いてすぐにニューマーケットに行って、翌朝はロジャー・ヴァリアン厩舎の調教に乗せてもらいました。
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▲イギリス滞在中にサポートをしてもらったロジャー・ヴァリアン調教師
──ポストポンド(2015年キングジョージ6世&クイーンエリザベスS、2016年ドバイシーマクラシック)の厩舎ですね。
川田 そうです。ロジャーの奥さまが、中内田調教師と繋がりのある日本人の方ということもあり、イギリス滞在中はいろいろとサポートをしていただきました
──イギリスで調教に騎乗されたのは初めてだったと思いますが、いかがでしたか?
川田 ライムキンズという直線7ハロンのフラットコースで1頭追い切ったあと、ウォーレンヒルという広大な坂路コースのある有名な調教場でも騎乗しました。坂路というよりは、まさしく丘ですね。もちろん整備はされていますけど、柵が付いている自然の丘を上っていく感じです。厩舎から調教場に行くまでがまた新鮮で、何十頭と連なりながら街中の歩道をカポカポ歩いて、普通に車が通っている道路の横断歩道を渡って調教場に入っていくんです。なんかスゴイなと思って(笑)。すべてが新鮮で、歩きながら思わず馬の上から動画を撮りましたよ。