キタサンミカヅキ、重賞アフター5スター賞を制覇
キタサンミカヅキは美浦の古賀史生厩舎に所属し、武士沢友治騎手を主戦にして、中央短距離で6勝。
この夏に船橋の佐藤賢二厩舎へ移籍してきました。佐藤厩舎と言えば、南関東無敗の4冠馬トーシンブリザードと南関東史上初の牝馬3冠チャームアスリープを手掛けた偉大な記録を持ち、これまで数多くの重賞ウィナーたちを輩出してきました。今年はヒガシウィルウィンがジャパンダートダービーを制したばかり。
キタサンミカヅキは8月30日に行われたアフター5スター賞(大井・1200m)から始動し、豪快な差し切り勝ちで重賞初制覇を飾りました。
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記念すべき初肩掛け姿
陣営は自信がなかったと言っています。入厩後は一息入れてからトレーニングを開始したそうですが、硬さは取れずにコズミがち。中央時代は調教で行きたがっていたそうですが、こちらでは前に進んで行こうとせず気持ちをあまり見せなかったそうです。
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中央時代からの横断幕でしょうか?大井競馬場でもキタサンミカヅキを見守っていました
陣営も懸命に取り組んできましたが、まずは一度使ってどのくらい走れるのか?という手探りの部分は否めなかったそうですが、それでいて圧巻の内容。
レースは的場文男騎手が手綱を取ったゴーディーが果敢にハナを主張していきました。このゴーディーというのもすごい馬で、父はプレシャスカフェ、母がアラブのイケノエメラルド。ゴーディーはアラブの名馬たちの血が流れているサラ系です。9歳になった今も現役バリバリで活躍している、大井競馬場の宝馬。
キタサンミカヅキは中団内目を追走。4コーナーで大外に持ち出すと、36秒2の一番の上がりでライバルたちを豪快に抜き去って、最後には逃げ粘っていたゴーディーもしっかり交わして先頭でゴールしました。
コンビを組んだ繁田健一騎手は、「競馬にいって素直だしとても乗りやすい馬です。4コーナーを回ったところで、この手応えなら(前を)交わせるなと思いました。ジッとしていれば最後はいい脚を使うと聞いていましたが、本当に使ってくれました」とのこと。
佐藤調教師も調教をつける米谷康秀調教師補佐もとても驚いていたのが印象的で、キタサンミカヅキの地力と適性の高さをまざまざと見せつけるものとなりました。
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馬房にいる時のキタサンミカヅキ。7歳ですが愛らしい表情
ダート短距離馬の王道路線は、10月4日の東京盃(大井・1200m)から11月3日のJBCスプリント(大井・1200m)。キタサンミカヅキはレース後も問題はなかったそうですが、これからトレーニングを重ねていきながら今後については決定したいということでした。
エイシンバッケンも南関東に仲間入り
栗東の中尾秀正厩舎所属だったエイシンバッケンも南関東に仲間入り。中央7勝馬で、今年のフェブラリーSは4着、根岸Sは3着、5月のオープンレースも優勝したばかり。8月下旬に、大井リーディング経験があり、ビッグレースも数々勝ってきた荒山勝徳厩舎に移籍。荒山厩舎は千葉県印西市にある大井競馬場の小林分厩舎にあります。
担当しているのは重賞ウィナーのリンダリンダなどを手掛けてきた小川慎司厩務員で、「今のところは大人しいですね。バネがあって乗り味は抜群です」と褒めていました。
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エイシンバッケンも環境にすっかり慣れて、カイバもバリバリ食べているそうです
今後については、東京盃からJBCスプリントを目指すことは決定。「馬場の適性など合う合わないはありますが、オーナーサイドの期待に応えたいですね。それだけの力はあると思うし、うまくいい状態で本番に向かっていけるように頑張ります」(荒山調教師)
次回は9月18日(月・祝)にお会いしましょう!