▲ダービー馬レイデオロが貫録の勝利、神戸新聞杯を振り返る (C)netkeiba.com
4着ダンビュライトは距離延長の菊花賞で真価を発揮するか
神戸新聞杯は、断然の人気を集めたレイデオロが王者の貫録を見せて勝利。サトノアーサーが好位で競馬を進めたのは意外だったが、全体的には展開が読みやすいメンバーで、実際、アダムバローズが逃げて、その後にダンビュライトやマイスタイルが続くという予測した通りの展開となった。
ちなみに、格上挑戦してきた馬に先行馬が多い場合、どんな競馬をしてくるのかつかみ切れず、展開が読みにくいケースがある。が、今回はそのタイプに後方からいく馬が揃っていたことから、各馬のポジショニングや流れが読みやすかった。
勝ったレイデオロは、好スタートから好位の4、5番手。外からのプレッシャーも受けない、まさにベストポジションで、クリストフでいえば、セントライト記念のアルアインに続き、完璧なポジショニングだった。多少反応が鈍かったのは、おそらく休み明けの影響だろうし、それでも最後は悠々と抜け出して2馬身差。非の打ちどころのない競馬だったといっていい。
春の時点では、スタートにやや課題が見て取れたが、ひと夏を越して体が成長したことで、神戸新聞杯のようなスタートが切れるようになったのだろう。もともと操縦性が高い馬だけに、いよいよ隙がなくなってきた印象で、逆に言えば、ダービー時はまだ成長過程にあったということ。となれば、今後はさらに強くなっていくだろうし、予定しているジャパンCで最有力候補となるのはもちろん、神戸新聞杯のような走りができるようになった今、来年の凱旋門賞もすでに視野に入っているのではないかと思った。