
▲2009年以来2度目のGI挑戦となる西田雄一郎騎手(写真はアイビスサマーダッシュ表彰式、(C)netkeiba.com)
一度は騎手免許を返上し騎手を辞めるも、2005年に復帰した西田雄一郎騎手。その苦労人がスプリンターズSでついに大きなチャンスを手にした。人生2度目のGI舞台となるスプリンターズSへ向けての意気込みを直撃した。
(取材・文:赤見 千尋)
千直で出会ったラインミーティアと共に「後悔することのないように」
西田の代名詞である新潟千直で頭角を現したラインミーティア。人馬共にベストは千直なのではないかと感じた方も多かったのか、セントウルSは6番人気という評価だった。しかし前評判を覆して、2着に好走した。
「僕自身、千直は得意と言われているから、いい馬が集まるんです。能力ありきで展開や追い出しを決められるので、競馬がしやすい。他の距離でもいい馬が集まるようになったら、という想いでやって来ましたけど、こうやって千直で出会ったラインミーティアが1200mでもがんばってくれて、GIの舞台に一緒にたどり着くことができた。今までやってきたことがここに繋がったんだなという気持ちです」
阪神1200mのセントウルS。レース前はどんなことを考えていたのだろうか。
「僕は千直しか乗ったことがないから、1200mでどんな競馬をするかわくわく感が大きかったです。ただ、やることは一緒なので。常にチャレンジャーの気持ちで、周りどうこうというよりもこの馬の脚を使い切ることだけ考えていました」
レースは好スタートを切り、内で我慢する形に。後方から外目を伸びて差し切ったアイビスSDとは真逆の位置取りとなった