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レッドファルクス連覇達成!スプリンターズS勝利陣営コメント

  • 2017年10月03日(火) 18時00分
尾関知人調教師

会見で貴重なお話を聞くことができました



いろいろなレースを経験して力に変えてくれている


―スプリンターズS連覇おめでとうございます!

尾関知 ありがとうございます。本当にすごい馬ですね。道中は昨年と比べて(位置取りが)後ろかなと。1400m1600mと延ばして使ってきたこともあるのかなと思いながら見ていました。直線に入った時には正直届かないかと思ったんですけど。GIを勝って、その後いろいろなレースを経験して、それをまた力に変えてくれているのかなと思います。

レッドファルクス

スプリンターズS連覇を達成したレッドファルクス


―デムーロ騎手とはレース前に何か話されましたか?

尾関知 特にレース前には話をしていません。この馬でこれだけいい結果を出してくれているので。枠も言うことないところでしたし、あとはジョッキーが結果を出してくれるのかなと。

―今年は4か月ぶりのレースでした。調整の面で難しいところなどはありましたか?

尾関知 馬体重的には若干重くなるかなと思っていたんですけど、結果的には前回と同じ体重で、この馬自身も競馬だということをしっかりわかっているのかなと。あとスタッフの皆もがんばってくれて、いい形で出走できて良かったと思います。

―気になる今後ですが、プランはありますか?

尾関知 個人的には高松宮記念で勝てなかったのが悔しいので、そこは頭にあるんですけど、そこまでの間のことはまだ。ここに全力投球だったこともあるので、またオーナーと相談して決めていきます。自分自身の中では昨年(JRA賞の)最優秀短距離馬に選ばれなかったので、そこは悔しいというか残念に思っています。このレッドファルクスをなんとか最優秀短距離馬にしたいという気持ちが強いです。それは海外で結果を出すべきなのか、この先どういうレースを選べばいいかわからないですけれども、一番は最優秀短距離馬にという思いがあって、だからこそ今日のレースは勝ちたかったです。

―昨年のように香港という選択肢はお考えですか?

尾関知 香港の競馬が左回りだったら喜んで行くんですけれどもね。昨年の(香港への)調整過程なども踏まえて、今回は2週前に一頭で追い切りをしたりして、そういうことも考えながらやっていたんです。今年の競馬を見ていると、スプリントであったりマイルであったりという選択肢もあるのかなと。ただ、まだこの先のことははっきりとは考えていないです。香港に関しては12月でまだ時間がありますし、いろいろな選択肢を考えていきたいです。

―では、ファンの皆さんへメッセージをお願いします。

尾関知 高松宮記念も1番人気だったんですけど、皆さんの期待に応えることができませんでした。こうしてまた1番人気にしていただいて、今回はスタッフのがんばり、牧場でのケア、ジョッキーの素晴らしい騎乗で人気に応えることができました。すごく強い馬だと思うので、皆さんにもっともっと愛されるように、またこれからもがんばっていきます。ぜひまた応援していただけたら嬉しいです。

次はM.デムーロ騎手へのインタビューです

―連覇達成おめでとうございます!

M.デムーロ ありがとうございます。尾関先生がこの馬のことをすごく知っていますし、追い切りの映像を見て素晴らしい動きをしていたので、自信を持っていました。枠順も一番いいところでしたね。去年は外枠だったけどそれでも勝ちました。今年はいい枠順だと思いました。

―今日の雰囲気や状態はいかがでしたか?

M.デムーロ (吉田)照哉社長も言ってましたが、パドックでもすごくいい状態でした。返し馬でも落ち着いていて、ずっと自信を持ってました。「2連覇がんばろ」と思っていました。

―レースは中団後方からとなりました。

M.デムーロ スタートはタイミングは上手いけど、スピードに乗るまで少し時間が掛かります。それはいつもの通りでした。ちょっと後ろ過ぎると言ってましたけど、すごく手ごたえはあったんです。直線に入ってからスムーズに捌ければいいと思っていました。その通り、直線ではスムーズでしたし、手前を替えてから一生懸命走ってくれましたね。直線真ん中くらいで勝てると思いました。最後までがんばってくれて良かったです。去年と同じですごい気持ちでした。僕も馬も同じ気持ち、「負けたくない」と思っていました。素晴らしい馬です。


ルメール

最後までがんばってくれて良かったです


―今後の可能性はいかがですか?

M.デムーロ 能力と気持ちはとても強いです。1200m1400m1600mまで走ってくれる、いつも脚色がいい、がんばってくれる馬です。さすがGI馬。去年香港に行った時にあんまり調子が良くなかったです。芝も長いし。いい状態だったら一生懸命走りますけど。今日の状態ならば楽しみです。高松宮記念は馬場がすごく重かったし、香港から状態は戻っていたけど100%ではなかった。それでも3着に来ているので素晴らしい馬です。尾関先生がこの馬のことをすごくわかっているので、先生にお任せしています。僕は一生懸命乗るだけです。

―デムーロ騎手自身のお話しですが、秋最初のGIを勝ちました。

M.デムーロ 今年は春少しツイてなかったです。ダービーもオークスも。去年もこのレース勝ちました。いつもとても嬉しいです。これからもたくさんいい馬に乗せていただきますから、一生懸命がんばります。お客様はすごく温かいです。いつも応援ありがとうございます。

取材・撮影 赤見千尋

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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