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東京競馬場で行われた“サンクスホースデイズ”に参加してきました!

  • 2017年10月10日(火) 18時00分
サンクスホースデイズ

今日は東京競馬場で行われたイベントをご紹介!




やはり馬から離れられないし、離れてはいけない


 秋競馬GI戦線が始まる前の東京競馬場3日間開催が行われました。

サンクスホースデイズ

「今日はうま日和♪」&サンクスホースデイズのイベントが行われました


 そこで行われた、「今日はうま日和♪」とサンクスホースデイズのイベントに参加してきました。

 まずは開門と同時に誘導馬で皆様をお出迎えしました。感謝をこめてぺこり。開門と同時に駆け出すファンの方も一瞬立ち止まって挨拶をしてくれていました。

 体験乗馬や馬車にも乗ってファミリーで楽しんでいるお客さんもいたり、普段見たことのない笑顔や興奮に包まれていました。

 圧巻だったのがホースショー。乗馬クラブの子供たちのショーもあり、驚きと感動に大喝采でした。

 乗馬センターで行われた馬とのふれあいコーナでは、触りたいけどちょっと怖いという子も。触ってみるとあったかいなと感動したり、お母さんの後ろからそっと手を出す子供もいるなどいろいろ楽しんでいました。

サンクスホースデイズ

ホースショーの後には馬と触れ合うことできるイベントも


 僕は、前日から競馬場入りして16年ぶりの騎乗にワクワクドキドキしていました。と言っても、ターフを走るのではなく、乗馬苑で障がい者乗馬・パラ馬術実技披露をさせていただきました。

 パラ馬術は、グレード4という難しい経路を踏んで馬の演技を見ていただくものです。記憶障害があるので経路を覚えるのにとっても時間がかかり、やっと覚えたと思ってもすぐに忘れてしまいます。とっても厄介なんですよ。

 それでも目指せ、東京パラリンピック!と目標を持ち、僕の最大のライバル「僕自身の脳」と戦っています。

 実は事前に、千葉県の長谷川ライディングファームにいる相棒の「ユノス号」に乗せて頂くために、5日からそこに強化合宿に行ってきました。

 馬も人もとってもあったかいアットホームなホースクラブでお世話になり、騎乗だけではなくごちそうもいただき、心も体も胃袋も満喫できて本当に感謝です。

「ユノス号、さあ行くぞ!」。一足先に東京競馬場へ向かう相棒のユノス号を見送ってから僕も向かいました。

 当日朝一番にユノス号に会いに行くと、いつも通り元気にしており、誠トレーナーからも「いい動きです」と聞きました。ご褒美に餌をプレゼント。

 ひとまず馬は順調でしたが、人にハプニングが…? ホテルを出て東京へ向かう途中に一緒に来ていた母が「あっ!!」と急に立ち止まりました。「電車の中に上覧(乗馬ジャケット)忘れた!どうしよう?」と。僕自身は長靴とヘルメットをしっかりと抱きかかえていて無事でしたので、「勝義だけ先に行きなさい!」と言われ、一人で競馬場に。

 それから山手線が1周してくるのを待ち、列車ごとに1台1台をのぞき込んで、無事に戻ってきたそうです。母の粘り勝ち。僕も見習わなくては。

 忘れたことにはびっくりしましたが、しっかりと残っているものですね。思わず山手線に感謝!

 当日は10:00から皆さんに騎乗披露。拍手の代わりに両手をキラキラさせてくれるのを見るとついついどや顔になる自分を抑えられませんでしたね。やはり馬から離れられないし、離れてはいけないなと再確認。これからも乗馬にチャレンジしていきます。

サンクスホースデイズ

やはり馬から離れられないし、離れてはいけないと思いました


 跨るごとに障がいの「がい」が一つ一つ剥がれていくような気がします。だから諦められないんです。馬と一生向き合い続けるでしょう。見守ってください。

「つねちゃん、東京へ来てくれたんや。騎乗見せてもらったでー」とファンの方から握手を求められ嬉しかったです。まだ僕のことを覚えてくれる方がいるんだなとやる気がもっと沸いてきました。

 13:00の回からも無事に演技することができました。見ていただいた皆さんに感謝です。20日から東京馬術大会が御殿場で開催されますが、これで弾みがつきました。正念場ですので、改めてガッツ入魂です。

 サンクスホースデイズのイベントを通して馬も人も元気になるのが感じられて、本当に感謝です。

 その後にリオパラに出場された宮路満英さん、その妻の宮路裕美子さんと一緒に「馬」についてのシンポジウムに参加し、「2人で東京パラリンピックへ行くぞー」と宣言しました。どんなイベントでもボランティアの協力が必要です。皆さんの協力でプロジェクトチームを作り成功していきます。これからも応援よろしくお願いします。

 今日のコラムは僕自身のことになり申し訳ないです。

 京都大賞典では豊騎手がGII100勝という偉業を成し遂げ、大井ではコパノリッキーが7歳にしてGI10勝とホッコータルマエに並ぶ史上2頭目の偉業を成し遂げました。

 これから秋のGIが秋華賞から始まり年末まで続きます。面白いレースが待ってるでしょう。馬肥ゆる秋を楽しみましょう。

P.S.ジョッキーベイビーズの決勝大会を見て取材もさせていただいたので、次回はたっぷり未来の騎手候補生の様子をお知らせします。お楽しみに!

つねかつこと常石勝義でした

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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