リーディングを獲った石神騎手など、次世代の台頭も目立つ障害の世界。その理由のひとつには、お互いの騎乗を指摘できる熱い風潮があると言います。一方で、障害騎手の減少という現実も。高田騎手は、若手に向けて障害のレクチャーも行っています。デビュー後間もなくから障害に乗り続けている高田騎手と白浜騎手。危険と隣り合わせの障害にしっかりとしたベースを持って挑めたのには、それぞれの師匠の深い愛情がありました。 (取材・構成：不破由妃子)

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(前回のつづき)

平地障害の免許を持っている白浜騎手が、平地に乗らない意外な理由

高田　オジュウチョウサンの話が出たところで、石神は本当に上手くなったよね。なんせリーディング獲ったんやもん。

白浜　去年、獲ったねぇ。

高田　俺が教えすぎてん。手の内を明かし過ぎた(笑)。でも、あいつはもともと障害レースも馬乗りも上手かったし、なにより研究熱心。だから、去年の成績は当然の結果だと思うし、その前から「あ、こいつは(上に)くるな」っていう感覚はあった。

白浜　平沢も度胸があって、いい感じだよね。

高田　そうやな。石神とはまたタイプが違うけど。2年くらい前だったかな、レースのあと、パトロール室で石神が「ちょっと僕のレースを見てもらえませんか？」って言ってきて。「あそこはああしたほうがよかったんじゃないか」みたいな感じでアドバイスをしたら、「やっぱりそうですよね」って。まぁ、正解はないわけだから、俺の言ったことが必ずしも正しいわけではないんやけど、そのときもそれ以降も、次に同じ馬に乗ったときには必ず俺が言ったことを守って乗ってくる。石神は、それだけ考えて乗ってるんやなと思った。


佑介　障害ジョッキー同士って、けっこうズバズバ指摘し合いますよね。それが面白いなと思って、いつも見てます。平地の場合