「JBCまでにビッチリ仕上げて、このチャンスをモノにしたい」
10月4日に大井競馬場で行われた東京盃で、南関東競馬で頑張っている中央卒業生のキタサンミカヅキとブルドッグボスがワンツーフィニッシュを決めました。
東京盃は中央勢優勢のレース。遡れば、地方所属馬が唯一JBCを勝っているスプリント(2007)の覇者フジノウェーブが、2008年に優勝し、2着には中央卒業生のディープサマー。南関勢にとっては、それ以来となる9年ぶりの快挙でした。
キタサンミカヅキは美浦の古賀史生厩舎に所属し、中央短距離6勝馬。この夏から船橋の佐藤賢二厩舎に仲間入りをして、初戦のアフター5スター賞で重賞初制覇を飾ると、今度は東京盃まで優勝し、この短期間でダートグレードレースホルダーになりました!!!

東京盃のゴール前、大外にいるのがキタサンミカヅキで、その隣がブルドッグボス
東京盃に向けて順調に進めてきたそうで、「入厩した頃から跨った時の筋肉が柔らかくてすごい馬だなぁとは思いました。一度使ったことで踏み込みもしっかりしてきましたね」(担当の高橋栄喜厩務員)。厩舎サイドとしては、初戦以上の手応えをつかんで送り出しました。
キタサンミカヅキは繁田健一騎手を背に中団から追走していき、3〜4コーナーから5、6頭分の外を回って先団に進出。最後の直線では、好位後ろにつけていたブルドッグボスが一歩抜け出して押し切るかと思ったところで、36秒3のメンバー中一番の上がりを繰り出して差し切りました。

東京盃の口取りシーン
この10月4日は、北島三郎オーナーの81回目のお誕生日だったことも話題になりましたね。さらには、中秋の名月で、大井競馬場上空には満月がポッカリと浮かんでいました。
「前走以上の状態に感じたので自信を持って乗りました。4コーナーを回る手前では前との差が縮まったので、これなら交わしてくれるなと、最後は見た目以上に余裕はあったと思いますよ。レースが上手で、すごく乗りやすい馬です」(繁田騎手)
口取りの際はまだ元気が有り余っているかのように、静止せずに気持ちを高めていて、時間を要する場面もありました。「厩舎にいる時はとても大人しいけど、装鞍所に入るとものすごく気合いが入る。レースではあれだけの脚を使って、レース後もしばらく興奮していたり。ここまでオンオフがはっきりしている馬は初めてだね。調教でも相変わらずやる気は見せないけど、速いところを走らせると変わって好時計が出る」(佐藤調教師)
現在は11月3日に行われるJBCスプリントに向けてトレーニングを続けているそうです。
「レース後の疲れもなかったし、前のようなコズミも解消してきたね。うちは調教がハードだけど、それに耐えられる馬は強くなってくれている。ミカヅキも丈夫。競馬が上手な馬だから行かせようと思えば行けるけど、道中はためた方が最後の脚を生かせる。今度も中団ためていって、どのくらいの脚を使えるか。JBCまでにビッチリ仕上げて、このチャンスをモノにしたい」(佐藤調教師)
7歳になった今も丈夫で、レースでは癖なくとても素直で元気に走り続けられるのは、いい出会いを重ねてきた証でもあるでしょうね。いろんな人たちの思いも胸に、次の大一番ではどんな走りを見せてくれるのか楽しみです!!!
「キタサンミカヅキのとある日の姿」

高橋厩務員とタオルで遊んでいるミカヅキ

ミカヅキはタオルを伸ばして遊ぶことが好きなんだそうです

タオルをゲットして誇らしげだったミカヅキ(笑)
次回のリスタートは10月30日。11月3日に大井競馬場で行われるJBCが近づいているのでその話題を中心にお届けしようと思っています!