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ロードカナロアの明らかな傾向

  • 2017年12月15日(金) 19時00分


◆血統と現役時代の戦歴を裏づけるかのような傾向が

 血統は能力の設計図であり、能力のデータベースでもあります。よって、血統を馬券に活かす際には、実は「新種牡馬」こそ有効なのです。

 なぜなら、新種牡馬は、一般的なデータソフトで調べるだけでは傾向がわかりません。しかし、血統を研究すれば、血統構成や父馬、母父馬のここまでの傾向、また種牡馬の現役時代の競走成績で産駒の傾向を早い段階から予想することができます。

 たとえば、父も父父もアメリカで活躍した種牡馬を買い続ければ、ダート1200mでは高い期待値を記録する傾向は明確。これはずっと変わらない傾向。

 亀谷ホームページで無料公開している出馬表に「父米国型」と表示されている種牡馬は、ダート1200mで高い期待値を記録します。

 今年のダート1200mも父米国型は単勝回収率81%。複勝回収率87%。父日本型は単勝回収率53%。複勝回収率61%。成績に大きな差が出ます。さらに父も母父も米国型で単勝10倍以上の馬は複勝回収率は102%とプラス収支。

 ダート短距離は芝に比べて多彩な種牡馬が走りますが、新種牡馬やサンプルの少ない多くの種牡馬が、血統表通りの傾向になるため、高い期待値を示すのです。

 さて、朝日杯FSには新種牡馬のロードカナロアの産駒が出走予定。この種牡馬も血統構成と父の現役時代の戦歴から、わかりやすい産駒のクセが出てます。

「マイル適性が高い」ことと「延長適性が高い」ことを意識すれば、すでにおいしい馬券を何度も取れました。

 ロードカナロアは現役時代も「延長適性」と「マイル適性」が高かった馬。1400m以上の重賞に前走から「距離延長」で出走した際は2戦2勝。安田記念は400mの距離延長で優勝。逆に400mの距離短縮で臨んだセントウルSは断然人気を裏切り2着に。

 血統構成も父はクラシック種牡馬のキングカメハメハ。母系にヒズマジェスティ。スプリンターというよりはマイルよりも長い方向性。

 血統と現役時代の戦歴を裏づけるかのように、ロードカナロア産駒は現在芝の1200mで6勝。対して芝1600mでは13勝。出走数はほぼ同じなので、勝率も回収率もマイルの方が圧倒的に上。

 距離短縮の勝利数が2勝に対して距離延長の勝利数が6勝。明らかにマイル戦、距離延長を得意な傾向を示しています。

 朝日杯FSはロードカナロア産駒のダノンスマッシュがマイル戦に距離延長で出走。ロードカナロア産駒の傾向からは典型的な買いパターン。

 ステルヴィオもロードカナロア産駒。前走は苦手の距離短縮だったと考えれば、ローテーション的には前走よりは上積みが見込める状況。

 あたりまえですが、延長で100%走るわけでもないのですから朝日杯で結果が出るかはともかく(笑)、トータルでは今後も知っておいて損のない傾向でしょう。

 G1レースは観戦料を払う価値があるスポーツだと思うので、馬券はそれなりに買ってしまいますし、せっかくなのでロードカナロアの話題を出してみました。が、本音をいえば種牡馬のクセがハマルレースを「選ぶ」ことが大事ですね。

 なお、先週はホームページで推奨した勝負レースは6鞍中3鞍がダート1200m。うち2鞍を本命対抗で的中。馬連配当は220倍と51倍。馬連220倍を本命対抗で当てたアクアラインSも1〜5着まですべて父が米国型。馬群に沈んだ1、2人気は父がサンデー系。先に書いた日本型軽視、米国型重視のレースがハマる条件を「選んだ」わけです。

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血統馬券予想理論『血統ビーム』の提唱者で、『ブラッドバイアス』『大系統』『小系統』などの血統予想用語、概念の作者。血統ビームの革新性は20世紀末の競馬予想界に衝撃を与え、現在は競馬ファン、競馬評論家に多大な影響を与え続けている。また『競馬予想TV!』『競馬血統研究所』(ともにCS放送フジテレビONE)に出演するなど活躍中。Twitterはコチラ。
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