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小牧太騎手が語る2017年重大ニュースベスト3!

  • 2017年12月26日(火) 18時00分
小牧太

今回の太論は、2017年を振り返っていただきました


いよいよ『太論』も今年最後の更新となりました。そこで最初のトークテーマは、「小牧太騎手が語る2017年重大ニュースベスト3!」。「いいニュースではないのが残念なところやけど…」と話し始めたのは、やはりあの出来事。最後に、来年に賭ける思いも語ってくれました。
(取材・文/不破由妃子)


10年後より、「一年一年」「一週一週」「一鞍一鞍」が大事


──『太論』も今年最後の更新となります。この1年を振り返って、小牧太さんの重大ニュースベスト3を教えてください。

小牧 2017年の重大ニュース第1位は、騎乗停止が続いたこと以外にないでしょう。これまで何十年と馬に乗ってきたけど、あれだけ続くことはないからねぇ。いいニュースではないのが残念なところやけど、文句なしの第1位やね。まぁとにかく休んだわ。ただ、その休み中にいろいろなことができたのは、今となってはいい思い出やね。生まれて初めてボランティアにも参加できたし。

──そういった出来事が2位や3位に入ってくる感じですか?

小牧 そうやね。第2位が初めてのボランティア、第3位が息子と一緒に牧場で働いたことかな。やろうと思えば何でもできると改めて思ったわ。そういえば、福岡の(ボランティアで行った)おばあちゃんの家、どうなったかなぁ。いつも気にはなってるんやけど、なかなか行けなくて。

──「機会があればまた行きたい」とおっしゃっていましたものね。もうひとつ、年明けから新しいトレーニングを始めたことも、小牧さんのなかで大きな出来事ではないですか?

小牧 ああ、そうそう。淨閑さん(トレーナー)とのいい出会いがあってね。たしかにこれだけ追い込んだトレーニングをしたのは今年が初めてかもしれん。それに耐えられたのが何より元気な証拠や。体も変わってきたし。

──そういえば最近、どこかが痛いというお話がでませんね。去年までは、度々腰がつらい時期があったような気がしますが。それもトレーニングの効果では?

小牧 たしかに。気付けばどこも痛いところがないわ。減量はきついけど、体は本当に万全やね。来年こそ、この調子の良さを結果に生かしたいね。

──そうですね! では、続いての質問です。「今年はしんどいことが多かったと思いますが、そんななかで感銘を受けた、心を動かされたドラマや映画があれば教えてください」。

小牧 映画はもう常に観てるからね。いっぱしの映画評論家や(笑)。今年観たなかでイチ押しは、西田敏行さんとHey!Say!JUMPの山田涼介くんが出ていた『ナミヤ雑貨店の奇蹟』やね。東野圭吾さんの原作で、過去から手紙がくるというファンタジーなんやけど…あ、あんまり言うとアレやね(苦笑)。とにかく、バラバラに思えたいくつかのエピソードが、最後に全部つながるんですわ。めっちゃ感動しました。すんごく良かった。

──ドラマで小牧さんがハマりそうなのは…『陸王』では?

小牧 それそれ! むっちゃいいね。録画してるんやけど、毎週家に帰ってそれを観るのが楽しみで。あと、綾瀬はるかちゃんの『奥さまは取扱い注意』。あのドラマもめちゃくちゃ面白い! もうひとつ、最近ハマってるのが、アメリカのドラマの『ウォーキング・デッド』。

──ゾンビから逃げながら旅を続ける話ですよね。小牧さんの趣味嗜好は、本当に多岐にわたりますね(笑)!

小牧 いやいや、ホンマにハマるんやって! 最初ね、夜中の2時くらいに目が覚めたときにやっていて、「一度観始めたらやめられない」って書いてあったから、これは観んとこうと思ったんやけど、逆に気になって気になって。結局、観始めてしまって、本当に朝まで眠れんかった(笑)。

小牧太

ドラマを観始めたらやめられなくなって朝まで眠れんかった(笑)


──わたしも観ているのでわかります(笑)。続いては最後の質問です。『10年後、どんな60歳になっていたいですか? 競馬の世界にいると思いますか? まったく別の世界にいると思いますか?』。

小牧 どうなんやろ…、わからんね。60歳やろ? 少なくとも、騎手を続けてはいないと思うわ。今より減量が苦しくなるはずやしね。楽に減量できる画期的な方法が生まれるはずもないし、結局、減量は“我慢”がすべてやからね。今はその我慢より「騎手を続けていたい」という気持ちが強いからできるけど。

──じゃあご自身の60歳は想像がつかないと。

小牧 想像がつかないというより、考えんようにしてます。前はね、「騎手を辞めたら何をしようかなぁ」なんてよく話していたけど、今はとにかく一年一年が必死や。先のことを考え始めたら嫌になるからね。

──逆に不安が出てきてしまうと。

小牧 そうそう。絶対に弱気にはなりたくないから。だから今は、何も考えんようにしてる。一年一年、一週一週、一鞍一鞍が大事や。来年もそういう気持ちで、ひとつひとつ大事に乗っていきたいね。

【年末年始の更新スケジュール】
 今年の更新は本日分で終了です。年始の2日は休載となり、9日が初回の更新となる予定です。
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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