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新スタンド完成で変わったこと

  • 2005年04月27日(水) 11時16分
 メインスタンドが完成した東京競馬場。まだ第3期工事を残しているので、不完全ではあるのですが、以前に比べれば、かなり楽しいスタンドになりました。さて、皆さんの定位置はどう決まるでしょうか?

 放送をする者にとり最大の関心事は、当然の事ながら、放送席。どの社もスペースは広々ゆったりと不満はありません。ただ問題があるとすれば、その位置でしょうか。

 スタンドの最上階の9階から見下ろすように馬の動きを見るので、長い直線を駆けてくる馬群から受ける迫力は、肉眼ではやさしく感じます。しかし、レース実況をする者の位置とカメラのある位置とは異なるので、テレビを見ている皆さんには、また違う受け取り方になっているのでしょうか。

 実はここのところが厄介で、モニター画面を見ている分には皆さんと一緒でも、画面の外にあるものには感覚で及ばないということになってしまいます。これが、さらにレース実況となると、そのズレは大きくなります。初めからこの角度で見ていたのなら、それなりのこなし方で不便も感じないのですが、早く慣れないことにはと、今は違和感との戦いです。

 さらに実況席からゴールがずっと右にあるというのも厄介な点です。50mは手前で、最後の競り合いをどう捉えるか、双眼鏡を外し、モニター画面に切り替えるタイミングをどう取るか。この辺のコツを掴むことも大切です。通常、双眼鏡から肉眼に切り換えるのは、遅くともゴールまで200mのところとなっているのです。それも、実況席がゴールのまん前である場合で、少しでもズレていると、その対応もしっかりしておかなくてはならないのです。

 これから、オークス、ダービーと東京競馬場が一番輝くとき、レースをどう伝えて皆さんに満足して頂けるか、とにかく頑張っていきます。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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